若かりし頃は、コンサートにも行ったんですが、オペラ狂いに方向転換してからは、歌も踊りも舞台も衣裳もないコンサートは、、コストパフォーマンス悪すぎということで、とんと御無沙汰して、20年近くすごすことになりました。
再び、コンサートがよいをするようになったのは、ここ3、4年のことになります。
実演にいってみると、やはり、なかなかいいもんだと、あらためて、思ったというわけです。
来日公演でなければ、チケットもお安いしね。
で、昨日は、N響のブロムシュテット、ブラ-ムスの交響曲2番3番に妻と行ってきました。
NHKホールだったので、原宿でおりると、駅は経験したことのない大混雑。連休だからか、地域のお祭りだからか、原因はわかりませんが、駅から出るだけでやたらと時間がかかりました。
だいぶ早めにいったので、実害はなかったものの、人ごみに弱い田舎者なので、演奏会の前にお疲れモード。
さて、ブロムシュテットですが、3番が大層素敵な演奏でした。まあ、ブロムらしく、粘結質のブラームスとは対極の、端正な演奏でしたが、もたれなくって、それも良いものです。
ただ、2番のほうは、(ブラームスの交響曲の中では、1番すきなんですが)、あまり調子が出ないうちに終わってしまった感じです。
2番はオーケストラの音がよくないと、うっとりできないのかもしれません。
N響は、私のような古い人間には、日本で随一のオーケストラという固定観念がありますが、最近、在京のオーケストラをいろいろきいていると、そんなに、飛びぬけてよいという感じではないように思います。
まあ、NHKホールということもあってか、ぶあつい、ぬくもりのある音が全然聞こえてこないので、2番には苦しいところです。
そういえば、大昔よんだ、吉田秀和の文章で、2番はモノラルのベームくらいしか、しっくりくる演奏がない、と言っていたのを、思い出したりしました。意外に難曲なのかもしれません。
ブロムシュテットとN響は、ことし、ブラ-ムスの交響曲を全曲とりあげて、チクルスになっていたんですが、1番のチケットが手に入りませんでした。会場がサントリーホールのせいかなあ。まあ、ちょっとしゃちょこばった1番は苦手なので、よしとしましょう。
ブロムシュテットといえば、大昔、サンフランシスコ響との来日公演で、東京文化会館のエアコンが故障していて、汗をかきかき、演奏していたのを懐かしく思い出します。
いまや、ブロムシュテット、86歳くらいなんで、もう聞き納めかと思っていましたが、元気いっぱいでした。来年も聞けそうですね。メデタイことです。ブルックナーをやってくれるなら、またいきたいもんです。シベリウスでもいいな。
P.S.
来年は、チャイコフスキーとモーツァルトという、謎のラインナップらしい。モーツァルトは願ったり叶ったりですが、チャイコフスキー!!!考えるだけで、ぞっとしてしまう(年を重ねるごとに深まる偏見っていうやつです)。イカナイ。