去年のこと。奥さんが、モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲を実演で聞きたいとご要望になったので、ラ・フォル・ジュネでやるのを発見。無事、切符を入手したのはいいが、行く日を忘れてしまう。
奥さんにひた隠しにしていたものの、ついにばれる。という、いかにもジジイ的な、情けない出来事があったのだ。
モーツァルトのフルートとハープのための協奏曲って、そんなに、しばしばある、演目ではなくて、代わりがみつからなかったのだ。
今回は、その、リベンジということになる。
はじめに、モーツァルトの交響曲「パリ」、小股の切れ上がった、快調な演奏で、気分がいい。スダーン、やっぱり、なかなかいい指揮者だ。
次が、お待ちかねのフルートとハープのための協奏曲。
第一楽章は、エンジンがまだかからないようだったが、第二楽章では、のってきたようで、フルート、ハープとも、なかなか、素敵な演奏になる。
ただ、フルートとハープのための協奏曲は、ランパル、ラスキーヌ、パイヤールの定番CDをききすぎているので、どうしても、ギャラントな趣は、足りないものを感じてしまう。
とくに、バックの弦が、もっと空中に浮遊してくれないと、甘美さで感極まる、とまでは、いかないようだ。
でも、実演としたら、充分、立派な演奏だったのではないでしょうか。
それに、席が、前から8列目ということで、音が上に抜けそうで心配でしたが、独奏がハープなので、かえって、好都合というところでした。
休憩後は、珍しく、フランクの交響曲 ニ短調。実演で聞くのははおそらく、初めてだけれど、プログラム・ビルディングとしては、なるほどね、という感じ。
スダーンらしく、こねっくたところのない、すっきりと洗練された、フランクでした。実力者としての力量を、いかんなく、発揮というところです。
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