河村尚子さんのベートーヴェン・チクルスvol2に行く。
前半は、第18番と第21番。
なんというか、リズムの饗宴。ジャズのラグタイムでも聞いてるよう。極めて楽しい。
ベートーヴェンのピアノ・ソナタは 後期のもの以外は、あまり真面目に聞いたことがなくて、正直、それほど面白いと思ったことはないんだが、若い気負いが躍動、偉大な作曲家の作品とかいう居丈高なところは皆無で、本来はこういう感じなのかと感心してしまった。
後半は、まず、第24番「テレーズ」で、これはやはらかく日常の音楽という感じ。若武者ぶりが後退して、こなれてきた感じになる。
最後が第23番、アッパショナータ。言わずと知れた中期の傑作。後期の以外ではこれが一番好きという凡人な私。ここに至って、感情があらわになるというか、フェーズが違う音楽になるような気がする。
で、河村さんのピアノだが、こういう曲になってくると、どうしても、もう少し、骨太で、重い音が欲しくなってしまう。まあ、わたしがバックハウスとかギレリスとかの重厚長大タイプに淫しているせいなんだろう。河村さんの音では正直、あんまり、お腹に響いてこないのがもどかしい。
アンコールはエリーゼのために。佳曲であります。河村さん、さすが、プロの演奏。感心してしまいました。
4月のvol3はハンマークラフィーアとか。いよいよ後半、どんなもんになるのでしょうか。
公演名:河村尚子(p) ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ・プロジェクト Vol.2
公演日:2018/11/29(木)
開演時刻:19:00
会場名:紀尾井ホール (東京都)
ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 Op.31-3 「狩」
ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 Op.53「ワルトシュタイン」
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ピアノ・ソナタ 第24番 嬰ヘ長調 Op.78「テレーズ」
ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 Op.57「熱情」
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