庄司紗矢香&ヴィキングル・オラフソン デュオ・リサイタルに行く。
ヴァイオリンの庄司紗矢香さんは、前から興味があったのだが、レアな曲の演奏会が多くて、まだ聴いていない人だ。
ピアノのヴィキングル・オラフソンさんは知らない人だが、新しい取り組みで、注目の人らしい。
会場につくと、庄司紗矢香さん、足の故障により椅子に座って演奏というお知らせが。
ふう~ん。でも、オーケストラはみんな座っているので、無問題じゃぁねと思う。
庄司紗矢香さん、やはり、びっこをひきひき登場。ヴィキングル・オラフソンさんやたら背がお高い。
1曲目。J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ短調 BWV1018。
1楽章、聴いたことがないようなゆっくりしたテンポで、情感をのせて、ヴァイオリンがうたう。ヴィキングル・オラフソンさんのピアノ、ピュアな粒立ちのある音で、強弱の変化が柔軟、なかなか、よい。
なんだか、ひどく、ロマン派っぽい演奏で、面白いなぁ、この先、どうなるか、興味しんしん。
でも、2.3.4楽章と庄司紗矢香さんのヴァイオリンのパワーが大幅ダウン。なんだか、とっても、不調みたい。やっぱり、椅子に座って弾くのが影響しているんだろうか。オブリガード付きピアノ・ソナタになっちゃたかなぁ。
でも、J.S.バッハのヴァイオリン・ソナタ BWV1018って、ほんとうによい曲です。
2曲目、バルトークのヴァイオリン・ソナタ第1番 Sz.75。これは、庄司紗矢香さんの得意分野らしく、純度の高い美しい音で、なかなか楽しめた。
でも、奥さんは、バルトークの不安感を純粋培養したような不気味な音楽に拒否的感情を刺激されたみたい。
こういうのはいやだそう。まあ、バルトークだからなぁ。これでも、いい方だよといってみる。
とはいえ、結果として、今日の演奏会で1番のパフォーマンスだったと思う。
休憩後
3曲目。プロコフィエフの5つのメロディ op.35bis。まあ、これも、庄司紗矢香さんの得意分野なのかな。ただ、少しおとなしめで、テクニックバリバリの切れ切れ感はあまりないかもね。
4曲目。ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第2番。まず、ヴァイオリン・ソナタといえばブラームスっていうところですが、庄司紗矢香さんのヴァイオリン、きれいなんですが、音が薄味というか、ブラームスらしい厚味のある美音というものから、かなり距離があって、欲求不満気味になってしまう。
どうも、今現在は、ブラームス方面の適性は低いといわざるえないんじゃあ、と思いました。
おくさんも、なんだか弱弱しくて、めりはりがないのよねぇと、不満げです。
というわけで、庄司紗矢香さんとの初対面は我が家にとって、不発ということになってしまいました(期待が大きすぎたということか)。
まあ、足の故障が癒えた後、再チャレンジということでしょう。
会場はかなり埋まっていて、終演後大喝采でしたので、庄司紗矢香さん相当人気者ものみたいです。
あと、ピアノのヴィキングル・オラフソンさんは、音もピュアで素敵だし、的確にメリハリのきいた弾きぶりで、かなり良いピアニストじゃないかと思いました。
ソロの演奏会があったら、聴きに行ってもよいかしら。
庄司紗矢香&ヴィキングル・オラフソン デュオ・リサイタル
2020/12/13(日)13:00 開場 14:00 開演
会場 横浜みなとみらいホール 大ホール
庄司紗矢香(vl)/ヴィキングル・オラフソン(p)
曲目・演目
J.S.バッハ:ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ短調 BWV1018
バルトーク:ヴァイオリン・ソナタ第1番 Sz.75
プロコフィエフ:5つのメロディ op.35bis
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第2番 イ長調 op.100
アンコール
バルトーク:ルーマニア民族舞曲
パラディス:シチリアーノ
0 件のコメント:
コメントを投稿