2022-03-08

読響定期演奏会 第616回 諸井三郎:交響曲第3番 コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ほか 指揮:山田和樹 ヴァイオリン:小林美樹 @ サントリーホール

 山田和樹さんが諸井三郎の交響曲第3番を振るという。

諸井三郎 保守本流の重鎮というイメージであまり興味がわかない作曲家だが、AmazonのCD評を見るといやに誉めてある。

うちにCDあったっけと探すと、山田一雄さん指揮の諸井三郎記念演奏会 (Saburo Moroi / Memorial Concert 1978)のCDを見つけて、聴いてみる。意外と良い曲。

で、実演を聞く機会はなかなかなさそうなので、思い切って切符を入手、サントリーホールへ。

1曲目

何をやるのか知らんかったが ドビュッシーみたいな感じのやたら素敵な曲。山田和樹さんらしいやさしく柔軟で美しい響がして、大変いい気分になる。あとでプログラムを見たら 「牧神の午後への前奏曲」だって。なんだか超有名曲じゃん。気持ちいいはずでした。

2曲目  

オランダの作曲家ファン・デル・アーの日本初演のはず。ヴァイオリンがシモーネ・ラムスマから小林美樹さんに変わっただけと思って聴いていると、なにやら ハリウッドの映画音楽みたいな、あられも無く綺麗な曲で、コルンゴルト見たいだなぁと思う。一夕のコンサートの楽しみとしては悪くない曲だけど、いまどき、わざわざ、こういう曲作るのかなぁなどと??な気分。

小林美樹さんのヴァイオリン、線は細いけれど綺麗な音。ただ少しフェロモンが足りない。ただ美麗なだけだと、キャッチーさにはかけるなぁなどと思う。あとで、プログラムを見たら、曲も変更で、コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲になっていた。じゃあ、やっぱりもっとフェロモンが必要だったよねと納得でした。


休憩後 お目当ての 諸井三郎:交響曲第3番

オルガンまである大きな編成の曲で、2次大戦中に作曲していたそうだから、本当の空想の音楽会。見果てぬ夢のような曲なんだろう。

なかなかに充実した響きがして聞き映えがする。コルンゴルトより、音楽を聴いた満足感はあるなぁ、来て良かったと思ったのでした。





読響定期演奏会 第616回

2022年3月 8日〈火〉 サントリーホール

18:15 開場 19:00 開演

指揮:山田和樹

ヴァイオリン:シモーネ・ラムスマ →小林美樹


ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲

ファン・デル・アー ヴァイオリン協奏曲(日本初演)

→コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35

諸井三郎:交響曲第3番



8日、山田和樹が振る諸井3番「私たちはまた戦争を起こすのか」

3月8日(火)19時からサントリーホールにて《第616回定期演奏会》を開催します。指揮は、首席客演指揮者の山田和樹。

プログラムは、ドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」に始まり、

続いて山田が高く評価する新鋭ヴァイオリニスト小林美樹をソリストに迎えて、コルンゴルトのヴァイオリン協奏曲(1945年作曲)。

後半は、山田が「後世に残すべき作品」と語る諸井三郎の交響曲第3番。第二次世界大戦末期の1944年に、諸井が死を覚悟して書いたとされる畢生の傑作交響曲です。

山田は諸井作品について「まさに平和を希求した音楽。

この交響曲を聴いた諸井の弟子の作曲家・柴田南雄は、終楽章について『もはや西洋的でも東洋的でもない、人類の祈りの歌』と評しました。

そして、作曲から77年も経った現在、私たちは戦争をまた起こすのか、という思いに駆られています。

人類の危機は、世界的に苦しんだコロナだけでないことも痛感してしまいます。そんな今こそ、諸井の音楽はずっしりとくるはず」と熱い思いを打ち明けました。

更に「ドビュッシー、コルンゴルト、諸井三郎、3つの作品で共通するのは、まずは多彩な色使い。

そして3人ともクラシック音楽の伝統、昔の音楽に根差した正統派でありながら、新しい世界を切り拓いているところ」と語りました。



0 件のコメント:

コメントを投稿