新国立劇場 開場25周年記念公演「アイーダ」にいく。
何度もNNTTで見ているのに 細部のストーリーや演出を忘れていて、新鮮な気分でみていられた。
ただ、のっけの清きアイーダでラダメス絶不調。初めから盛り下がる。ロベルト・アロニカさん、3幕で多少は盛り返したが、やっぱり少し不満。
今回の公演の主役3人は、基本的に小粒だったかな。中ではアムネリスが頭一つ抜けて、4幕では高音が気持ちよく伸びてなかなかでした。
アイーダ、ヴェルディの後期の作品で、さすがの天才の音楽で、水ももらさぬ稠密な音の連続で、ノックアウト。ただ祝典用の作品らしく、1、2幕は超スペクタクル、演出がゼフェッレリなので、第2幕なんて、高い金出して見物に来てよかったと思わせる。
ただ、例のアイーダトランペットがちょっと不安定ぎみで、ひやひや。
でも、3、4幕は一転して メロドラマチックで悲劇っぽい愛情劇になる。そして、妙に静かに浄化された幕切れになるので、なんだか、二つの作品を見たような気分になる。
本音を言うと、もっとドラマチックな展開が続けば、いかにも祝典劇で気分が爽快になったんじゃないのかなぁ。
それにウクライナで実際に戦争が行われている今、エジプトとエチオピアの民や国の惨状を思うとやるせなくなって、スペクタクルを楽しむだけの気分になりにくいのは、致し方がないところか。
でも、オペラ見物としては、大満足の公演でした。
新国立劇場 開場25周年記念公演
ジュゼッペ・ヴェルディ
アイーダ
Aida / Giuseppe Verdi
全4幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
公演日程
2023年4月5日(水)18:00
予定上演時間
約3時間50分(休憩含む)
スタッフ
【指 揮】カルロ・リッツィ
【演出・美術・衣裳】フランコ・ゼッフィレッリ
【照 明】奥畑康夫
【振 付】石井清子
指揮
カルロ・リッツィ
演出・美術・衣裳
フランコ・ゼッフィレッリ
キャスト
【アイーダ】セレーナ・ファルノッキア
【ラダメス】ロベルト・アロニカ
【アムネリス】ユディット・クタージ
【アモナズロ】フランコ・ヴァッサーロ
【ランフィス】妻屋秀和
【エジプト国王】伊藤貴之
【伝令】村上敏明
【巫女】十合翔子
【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
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