【三善晃生誕90年/没後10年記念:反戦三部作】に行く。正直、暗いので、もう年寄りだし、わざわざこういう曲は避けたいのだが、あまり聞く機会もないし、ウクライナ真っ只中だしということで、安い席を買って、東京文化会館に出かける。
1曲目 混声合唱とオーケストラのための《レクイエム》
演奏後のトークで特攻隊の遺書だそう。まさに激烈。慟哭、慟哭、慟哭。救いはどこにもない。そして、鎮魂は降りてこない。正直、勘弁ねっていう気になってしまう。でも、これが、戦争の現実。
休憩後 2曲目 混声合唱とオーケストラのための《詩篇》
少しだけ、引いたところからの様々な情景が展開されてきて、いい曲だなぁと思う。やっと鎮魂歌が奏でられていた。
3曲目 童声合唱とオーケストラのための《響紋》
野辺送りというか、お弔いの音楽というか、頌歌なんだろう。2曲聴いただけでぐったりなのでありがたい。この低声の語り口が、日常の中の戦争と死なんだろう。
終演後 山田さんのトークがある。7年越しの企画だそう。本人も忘れかけてたが、どうしても東京文化会館でやりたいと山田さんが言ったんだそう。
三善さんが東京文化会館の館長で、日本の作品を積極的に取り上げてたかったのに、なかなか各方面からの横槍で思いどおにならず、三善晃先生の命が縮まった因縁のコンサート会場だと言っていた。さもありなん。しゃあないよね。
そして、きょうの反戦三部作全曲の演奏会は、実に、本邦2回目なんだとか。1回目聴いた人いますかとの問いに、おお、1人手を上げとりました。おいらだって、岩城さんのCDやっと中古を見つけてもってるぞ。えらくないけど。
都響【第975回 定期演奏会Aシリーズ】東京文化会館
2023年05月12日(金) 19時00分 開演
指揮/山田和樹合唱/東京混声合唱団*、武蔵野音楽大学合唱団* 児童合唱/東京少年少女合唱隊**
【三善晃生誕90年/没後10年記念:反戦三部作】
三善 晃:混声合唱とオーケストラのための《レクイエム》(1972)*
三善 晃:混声合唱とオーケストラのための《詩篇》(1979)*
三善 晃:童声合唱とオーケストラのための《響紋》(1984)**
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