【マエストロ・インバル88歳記念】都響スペシャル に行く。
1曲目
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 変ホ長調 op.70
諧謔とアイロニカルな味わいにあふれた楽しい曲。
共産党権力機関が期待をしていただろう御用作曲家ショスタコーヴィチが果たすべき交響曲の9番というナンバーにふさわしい大曲というやつの真逆というか、あっぱれ、肩透かしということで、ショスタコーヴィチが鼻で笑ってる姿を思い浮かべて愉快になる。
2曲目
バーンスタイン:交響曲第3番《カディッシュ》
(オリジナル版テキスト)(日本語字幕付き)
2016年の再演ということで、同じサミュエル・ピサール版テキストを使用予定でしたが、そのテキストを唯一語ることが許されているピサール夫人と令嬢の来日が叶わなくなったため、バーンスタイン自身によるオリジナル版テキストを用い、2022年ラヴィニア音楽祭での同曲演奏(マリン・オルソップ指揮シカゴ交響楽団)にも出演した米国の俳優ジェイ・レディモアが語り手として出演します。
というお断りが入っている。
わたしにすれば、オリジナル版テキストとサミュエル・ピサール版テキストがどう違っているのか、詳細は知らないので、まあ、どうでもよいということになる。
バーンスタインのオリジナル版テキストは
神が約束した美しい世界はどうなったんだ。自分に似せて作った人間がこんなザマでは、神も人間のどうにもならないほど不完全なのは当たり前じゃぁないか、という嘆きと怒りと絶望のあとに、でももう一度再創造ということはできるよね、みたいなお話。
なかなか深刻。ウクライナや、ガザの混迷が現在進行形の今、その希望はほんとうに微かな ものでしかなさそうだ。
そして、この言葉たちの深刻な叫びに、音楽は追いついていないんじゃと思てしまいました。
でも、インバルは流石の出来。都響はインバルだと気合いいが入って、いい音出すので、聴き応えがあります。
都響スペシャル
日時:2024年2月17日(土) 14:00開演(13:00開場)
場所:サントリーホール
【マエストロ・インバル88歳記念】指揮/エリアフ・インバル
語り/ジェイ・レディモア
ソプラノ/冨平安希子*
合唱/新国立劇場合唱団*児童合唱/東京少年少女合唱隊*
ショスタコーヴィチ:交響曲第9番 変ホ長調 op.70 約25分
バーンスタイン:交響曲第3番《カディッシュ》
(オリジナル版テキスト)(日本語字幕付き)
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