指揮=下野 竜也
ピアノ=クシシュトフ・ ヤブウォンスキ
ルトスワフスキ:小組曲
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番
新春にきくのには、丁度良いのでは、とヤブウォンスキのショパン:ピアノ協奏曲 第1番を聞きに行く。
なんだか、若手のころなかなか評判がよかった記憶がある。
この演奏会、「読響気楽にクラシック~ヨーロッパ音楽紀行」とかいう企画のようで、司会が豪華、中井美穂アナウンサーとか、開演は8時からとか、いったい、どういう人がターゲットなのか、不明なのだが、いってみると、やはり、今時の普通の演奏会で、高齢者多数という感じでした。
プレトークに、ポーランドのショパン協会の偉い人みたいな方が、いろいろ解説、地味だけど実質的な雰囲気であります。
で、席はびっくり前から3列目(券は5列表示だったが、前2列はなかったのでした。)、こんなかぶりつきで聴くのははじめてで、音が頭の上を通り過ぎていくのかしら、とがっくり。
前半はルトスワフスキの小組曲、下野竜也さんが、きびきび振っていて、まあ、適度なウォーミングアップという感じ。
続いて、ヤブウォンスキ登場、中年の恰幅のいい、長身大柄な偉丈夫で、ピアノが小さく見えるほど。
で、例の出だしの長いオーケストラのあと、ヤブウォンスキのピアノがはいってくる。???体格に似合わず、力強い打鍵で粒立ちがいいというより、優美で繊細な美しさがある音である。
そして、ショパンのメロディが、自然な流れの中で、自然な美しいアクセントで語られていく。
ロシアンスクールの腕達者とは、真逆の、これぞ、ポーランドのショパンという感じでございます。
こいつぁあ、凄いぞ。曲が終わって、おもわず、妻と顔を見合わせてしまいました。
おそらく、実演で出会った、ショパン 第1番のベストであります。
ブラヴォ!!!ヤブウォンスキ
大喝采の中、ヤブウォンスキ、満足そうに、ショパンの「英雄ポロネーズ」と ノクターン 第20番 嬰ハ短調(遺作)をアンコールしてくれました。
ほぼ、最前列なので、ピアノとオーケストラのとけあった響きはきけなくて、ピアノの音ばかり聴いてしまった感じですが、ヤブウォンスキまるかじりということで、そのほうが、かえって、良かったかもと、態度豹変、現金な感想をもったのでございました。
ということで、思わぬ拾い物の演奏会にめぐりあい、大満足の夜とあいなりました。
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