新国立の新制作、「 ニーベルングの指環」第二作第一夜「ワルキューレ」の初日にいってきた。
今回は、歌い手が粒ぞろいで、 ニーベルングを満喫の、すばらしい公演だった。特に、第一幕の三人、ジークムントのステファン・グールド(ブラヴォ、ブラヴォ)、ジークリンデのジョゼフィーネ・ウェーバー、フンディングのアルベルト・ペーゼンドルファーの声の競演は、うっとりものの、すばらしさ。
第二幕のおなじみ、エレナ・ツィトコーワのフリッカも、すてきな声。
ヴォータンのグリア・グリムスレイとブリュンヒルデのイレーネ・テオリン(主要人物六人の中かではブービー)もそれなり、全体として、最高水準に近い出来だったと思う。
飯守泰次郎の指揮も遅めのテンポ、どっしりかまえていて、鳴るときはなり、安心の出来映え。
ゲッツ・フリードリヒの演出は、彼の「 ニーベルングの指環」の最終バージョンということで、あまり、奇をてらったところがないもの。神話性、寓意性は希薄な感じなので、トンデモなワルキューレのストーリーが生々しすぎて、逃げ場がない感じである。
わたしとしては、1987年の来日公演で見たトンネル・リングが、やはり、なつかしい。
とはいえ、日本でこれだけの物が見られるなんて、ありがたいことであります。ブラヴィ~!
と、上演時間、飯守さんのゆったりしたテンポのもと、5時間半((休憩も1時間以上だが)を要す、長帳場。睡眠不足で体調不良気味でしたが、音楽がワルキューレなので、なんとか、完走できました。
奥さんも、みんないい声ねぇと、感心しておりました。
当方、あとに、カサマイアのお楽しみが控えておるので、カーテンコールは1回で切り上げ、そそくさと、劇場をあとにしたのでした。イヤ〜、エカッタ、エカッタ。
指揮Conductor 飯守泰次郎IIMORI Taijiro
演出Production ゲッツ・フリードリヒGötz FRIEDRIC
美術・衣裳Set and Costume Design ゴットフリート・ピルツGottfried PILZ
照明Lighting Design キンモ・ルスケラKimmo RUSKELA
ジークムントSiegmund ステファン・グールドStephen GOULD
フンディングHunding アルベルト・ペーゼンドルファーAlbert PESENDORFER
ヴォータンWotan グリア・グリムスレイGreer GRIMSLEY
ジークリンデSieglinde ジョゼフィーネ・ウェーバーJosefine WEBER
ブリュンヒルデBrünnhilde イレーネ・テオリンIréne THEORIN
フリッカFricka エレナ・ツィトコーワElena ZHIDKOVA
ゲルヒルデGerhilde 佐藤路子SATO Michiko
オルトリンデOrtlinde 増田のり子MASUDA Noriko
ヴァルトラウテWaltraute 増田弥生MASUDA Yayoi
シュヴェルトライテSchwertleite 小野美咲ONO Misaki
ヘルムヴィーゲHelmwige 日比野 幸HIBINO Miyuki
ジークルーネSiegrune 松浦 麗MATSUURA Rei
グリムゲルデGrimgerde 金子美香KANEKO Mika
ロスヴァイセRossweisse 田村由貴絵TAMURA Yukie
管弦楽Orchestra 東京フィルハーモニー交響楽団Tokyo Philharmonic Orchestra
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