NNTTの ローエングリンにいく。
マティアス・フォン・シュテークマン演出 のプロダクションは、2回目で、前の時も、ローエングリンは クラウス・フロリアン・フォークトだった。
その時も、フォークトについては、随分感心して、普段買わないアリアのCDを買い込んだんだが、プロダクション自体は、ほとんど、忘れている。
ま、老人性健忘症がバッチリ効果を発揮しているということで、いたしかたない。
今回、見物していて、そういえば、こんなの、みたことあったかも、と思うものの、ほとんど、初見同様で、楽しめた。
ま、舞台自体は、よくある、適度に抽象化されたもので、新発見もあまりないが、邪魔にもならないので、 いいんじゃないでしょうか。
ローエングリンの音楽は、前奏曲から、もう優麗を極めて、美しく、お腹一杯、飯守泰次郎さんの棒は、安心してきいていられる。
そして、フォークトのローエングリン、1幕の出だしから、圧倒的な美声、前回より、さらに、凄みを増していて、もう、神様みたい、あきれるほどでございます。こういうのを、一声千両ていうんだよなぁと、ひたすら、聞きほれるばかりでありました。
敵役のユルゲン・リンのテルラムントと、ペトラ・ラングのオルトルートも、美しく立派な声で 、十分、フォークトの相手になっていて、素晴らしい。
エルザのマヌエラ・ウールだけ、この3人に伍すのは、すこし、苦しい感じだったけど、3幕はなかなか、いい按配でした。
主役たちがこの水準で、音楽が ワーグナーの絶頂期のローエングリンということなんで、なにも、いうことなし、であります。
ま、5時間すわってるのは(幕間に1杯するわけですが)、やっぱり、大変、ていうのは、 ワーグナーなんで、いたしかたなし、ということで。
奥さん、大興奮。
これだけ高水準の演奏をきけるなんて、そうそうあることではありません。えかった、えかった。
オペラ「ローエングリン」/リヒャルト・ワーグナー
Lohengrin/Richard Wagner
全3幕〈ドイツ語上演/字幕付〉
オペラパレス
2016年5月26日(木)14:00
指揮 飯守泰次郎
演出 マティアス・フォン・シュテークマン
美術・光メディア造形・衣裳 ロザリエ
照明 グイド・ペツォルト
舞台監督 大澤 裕
キャスト
ハインリヒ国王 アンドレアス・バウアー
ローエングリン クラウス・フロリアン・フォークト
エルザ・フォン・ブラバント マヌエラ・ウール
フリードリヒ・フォン・テルラムント ユルゲン・リン
オルトルート ペトラ・ラング
王の伝令 萩原 潤
ブラバントの貴族Ⅰ 望月哲也
ブラバントの貴族Ⅱ 秋谷直之
ブラバントの貴族Ⅲ 小森輝彦
ブラバントの貴族Ⅳ 妻屋秀和
合唱指揮 三澤洋史
合唱 新国立劇場合唱団
管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団
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