年の初めのコンサート、たまには、プロコフィエフでも聴いてみようかと、東京交響楽団の第657回定期にサントリーホールへ。
プロコフィエフ、へたれの前衛坊や、ロシア革命でアメリカに亡命、でも、思いどおりにならず、また、ロシアに舞い戻り、スターリンにしっぽをふって安穏にくらしたダメダメな奴、という上っ面な理解からくる偏見があって、まともに聴いたことがない。
でも、苦手のショスタコーヴィチいろいろきいてみて、耐性があがったところで、プロコフィエフの交響曲とか協奏曲、ピアノ・ソナタ(戦争ソナタ。大昔、リヒテルが横浜でヤマハをぶったたいて鳴らすのを聴いて、ぞっとしたことがある)なんぞの全集物に迷い込み、意外と面白くね、と思ったりしたのだ。
で、ものは試し。
前半、
プロコフィエフ:交響曲 第1番。一見、喜遊曲的といっていいんだろうが、正直、プロコフィエフ、ホントにまじめに、遊んでるだけなんかしら。笑ちゃう感じだけど、イロニ―というか、ほとんど、シニカルというか、不思議な気持ちにさせる。
ピアノ協奏曲 第1番。ピアノががんがんいって、これは、ホントに、面白い。裏がなさそうで、単純に楽しめる。ガヴリリュク、いいぞ、イイゾ。
で、アンコールは「展覧会の絵」から「キエフの大門」。ロシアンスクールの威力をみせつける。爽快。
二曲目はなんと k330の2楽章。剛腕のピアニストって、モーツァルトもできますみたいなことしたいんかしら。でも、ね。モーツァルトは、やっぱり、ていへんだ。
休憩後、
ラヴェル編 ムソルグスキー 組曲「展覧会の絵」
飯森範親さんが、軽快にドライブ。東京交響楽団って、若手が多くて、在京楽団の中でも、いまや、かなり上位と思うんだけど、少し、音が軽いかも。こういう曲のバヤイ、もっと、官能的な音がしないと、ダレちゃうような気が。
ま、「展覧会の絵」、いくら、ラヴェル編曲でも、わたしゃ、あんまり、好きくないということみたい。
東京交響楽団 第657回 定期演奏会
Subscription Concert Series No.657
サントリーホール
2018年01月12日(金)19:00 開演
指揮:飯森範親
ピアノ:アレクサンダー・ガヴリリュク
プロコフィエフ:交響曲 第1番 ニ長調 作品25 「古典交響曲」
プロコフィエフ:ピアノ協奏曲 第1番 変ニ長調 作品10
ムソルグスキー/ラヴェル編:組曲「展覧会の絵」
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