ジョナサン・ノットがショスタコーヴィチの交響曲 第5番を振るというので、サントリーホールへ。
前半、ブリテンのヴァイオリン協奏曲。
初めて聴くが、それなりに面白い曲。描写的というか、鳥の声や自然の情景を描くオーケストラを背景にしてヴァイオリンが歌う。
なかなか気持ちのこもった演奏。ただ、曲については、ヴァイオリンとオーケストラが渾然として、まとまった印象にまで高まって来ないもどかしさががある。まあ、聞きなれた、ドイツロマン派っぽくないってことかな。
アンコールは、エルヴィン・シュルホフ、ヴァイオリンのためのソナタ第2楽章アンダンテカンタービレ。なかなかよい感じの曲でした。
休憩後、 ショスタコーヴィチの交響曲 第5番。
極めてエスプレシーボで情感たっぷりの演奏。そしてとても美しい。そのかわり、ショスタコーヴィチ的なアイロニーとか嗜虐的な味わいはあまりないかもしれない。
普通のショスタコーヴィチとは随分違うのは、確かじゃなかろうか。ショスタコがマーラーの後継者だということを実感できました。
そして、ショスタコーヴィチの交響曲 第5番がエレーナという不倫相手との愛のエピソードが秘められているんだという説を思い出しました。
これほど、愛の歌としてのショスタコーヴィチの交響曲 第5番を聴かせる演奏はあんまり無いんじゃないかしら。誤解でしょうか。
いずれにしろ、ノットと東響は、TOKIOでいま一番乗っているオーケストラみたい。満足感が高い演奏会でした。
2019年05月25日(土)18:00 開演
サントリーホール
出演
指揮:ジョナサン・ノット
ヴァイオリン:ダニエル・ホープ
東京交響楽団
曲目
ブリテン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.15
ショスタコーヴィチ:交響曲 第5番 ニ短調 op.47
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