タベログ通信 その149
「白神山地でブナに会う」の企画は、通常のグルメ優先の宿には泊れない。
そこで、初日は、前祝に弘前市のイタリアン「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」
登山の終了日には、慰労の席ということで、秋田市の寿司屋、天駒 (てんこま)で、鮨を喰うこととした。
予約時間を2回変更し(青森の津軽峠から、秋田まで、どれくらいでいけるか、不明。元来、日本海側の青森県深浦町の十二湖、森の物産館キョロロからのつもりだったので、予定が大幅にかわったの。)、ホテルから、タクシーで、6時に入店。
大町というのは、秋田の繁華街らしく、さびれた池袋東口みたいで、怪しい雰囲気。微妙である。
まあ、ニュー新橋ビルにある名店「新橋 鶴八」ていう例もあるので、問題はない。
秋田のNO.1寿司屋は、タベログによると「すし匠」らしい。例のすし匠系ということなので、パスさせていただく。どちらかというと、素材系ということらしい、天駒にする。秋田だから、魚、きっとうまいだろうってことで。
入ると、付け台の奥に、先客がおひとり。で、どこの席ときくと、入口の端の席を指定される。古典的、偉そうな、老舗の対応。そういえば、大昔、赤坂の㐂久好(2012.4閉店)で、開店直後に3人目の客で入店、同じように、入口の席にすわらされたことを、懐かしく思い出す。
一見なんだから、わからんちんなこと、いわないでね、て感じでしょうか。
(結局、わたしが店を出るまで、10席あるというつけ台にいたのは、奥の常連さん風の方と、少し後から来た相棒だけ。
後のお客はこあがりに3、4人。若いカップルが入ってきたけど、テーブル席。
地方の寿司屋のお客さんって、つけ台嫌いみたいです)
二番さんらしい人に、お任せにしてもらえると頼む。嫌いなものは、というので、なんでも喰うけど、鮪はなしで、時期じゃないものね。でも、お任せなんで、だしてもいいよという。あと、つまみは、3,4品、握り中心でということで、スタート。
まず、生ビール。あんまり、好みじゃないやつだった。
つまみ
とりがいのぬたあえ
はも ゆびき はもって、秋田で獲れるのと聞くと、やはり、西のものだそう
じゅんさいのスープじたて
いっぱいはいってて、豪勢ね、っていうと、秋田のものなので、鍋にしたりします。大きくなった、安いやつですけど。じゅんさい、小さいやつが高いらしい。そうなんだぁ。
つまみ、どうします、というので、あと1品頼む。
むしあわび(秋田で採れたとか) 地場というあら塩をトッピング(塩蒸しじゃないんだそう、かなり、驚く) あわび、むすとおいしいよねっていう
握りに移行
辛口で、淡麗すぎない冷酒というと、純米の「松倉」を勧めてくれる。職人さんも、好きだそう。しっかり、お米のあじがして、なかなかいい。*2
まこがれい(地物とか) 酢飯はしろ酢で、すこし、甘口。柔らかめの炊き方。あとで、ささにしき、といってた。
きす こぶじめ まあ、まあ。
秋田は、きすを鮨にするんですかときくと、そうだそう。てんぷらのたねですよね、というので、東京でも、しみづっていうとこで、出しますよ、珍しいかもね、という。
つぎは、あまい、出し巻き卵。 ここで、たまごって、珍しいねというと、うちでは。こうです。普通、デザートですけど、とか。
でも、わたし、次郎風より、出し巻きのほうが好きですよ、というと。あの、カステラみたいのですか、次郎にはいくんですかと訊く。
あんな高いとこ行かないですよ、お弟子さんの方というと、「青空」ですかという。そうだ、と答えると、自分も、行ってみたいと思っている、とのこと。秋田でも。有名らしい。
どうですか、ときくので、美味しいですよ。ねたもいいし。 次郎は握り中心だけど、「青空」は、つまみも力を入れていて、それも美味しい。
古典の江戸前とは、少し、違うけど、っていうと、古典の江戸前には、それほど興味なさそうである。
あかがい 東北のだという。閖上ときくと、そうだそう。この頃、回復したらしいね
こはだ すだちをしぼる、アヘ。かなり優しい味、塩で、水分が抜けていない感じ。
これで、何日寝かせているか聞くと、三日だそう。優しい感じというと、うちのは、酢が多めで塩が少ないんですとのこと。ねらい、なのね。
しゃこ つめ のりを巻いてある
ここで、辛口のぬる燗を頼む 天寿 鳥海山のものという すこし、きれがあまいか
あおりいか
みずだこ 茹で 地物とか みずだこ、好きじゃないかも
えび ボイル あまえびもあるとか、でも、海老はボイルがいいよねという
あなご つめ
あなごがきたので、もう、終りですか、ときくと、そうだそう、
では、巻き物を、何かというと、かんぴょうはとおっしゃる
こいつは、気合が入っているのかなぁ、ていうことで、さびかん を頼む
ごまもふってた。かんぴょうは、美味しいと思う。しろうとなのに、えらそうね。
でも、巻きが、不十分で、はずれちゃった。おしい。
と、いうことで、お茶をお願いした。
二番さん、ほかになにかと、気を遣ってくれたが、お茶呑んでるんで、お終いですとおこたえを。
なかなか、話好きな職人さんで、白神山地に行って、三日、あちこち泊ったこと。青森は食いもんがまずくって、なにしろ、コメがだめなのよ、美味いもん喰いたいんで、秋田に来たんだという。
いちげんで、こんなにしゃべったのは、初めてかも。
職人さん、10年勤めてるんだとか。そりゃいいなぁ。ちょろちょろ動くのは良くないと思うよという。
(でも、東京に江戸前を食べに来てみるのも、いいかもしらんよ。)
〆て、17000円じゃく。(数えてみたら9貫、ちと高すぎか)
工夫のある素材系ということで、なかなか、微妙な、ポジションなんだろう。
(かえって、富山の松乃寿司 (まつのずし)くらい割り切ちゃてるほうが、いいのかもね)
面白いのは、ここの、つけ台、大理石です。そして、磁器?のお皿に、鮨をのせて出す、なかなか、ニューウェーブ な雰囲気。でも、ジジイとしては、なんだか、カンファタブルじゃありません。
最後、かえるときに、奥の常連の相手をしていた親方がやってきて、ごあいさつ。という感じでした。
関東にかえったら、なるべく早く、鶴八分店にでも、行こおっと。
天駒 (てんこま) 寿司
018-824-6006
秋田県秋田市大町5-2-22 ナカミ川反第一ビル 1F
営業時間 17:00~23:00
定休日 日曜・祝日
[夜]¥10,000~¥14,999 [昼]¥1,000~¥1,999
カード 可 (VISA、AMEX、JCB、MASTER、Diners)
席数 24席 (カウンター10席、小上がり8〜10席、椅子テーブル4席)
個室 有8人可
(カウンター席の 完全個室『光庭 天駒』
当ビル最上階にご用意しております。こちらは七名様までご利用可。
*完全予約制 15,000円より)
完全禁煙
(個室のみ喫煙可(外に喫煙所あり))
駐車場
http://www.ten-koma.com
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