妻のリクエストでブラームスの弦楽六重や五重奏の演奏会がないかネットで探していると、新日本フィルハーモニー交響楽団の室内楽シリーズで、弦楽六重奏曲第1番をやることを発見、チケットもぎりぎり手に入れたので、すみだトリフォニーの小ホールにでかける。
一曲目はドッツァウアー(知りません)という、チェロの教則本で有名な人らしい作曲家の「3つのチェロのための6つの小品」というのを聞かせてていただく。ま、私が知らないのも無理はないという、三流の作曲家で、ほぼ、時間の無駄という曲でした。
後半はいよいよブラームスの弦楽六重奏曲第1番、本当にいい曲。若いブラームスの情熱と才能が爆発、まっすぐに、胸を打ってくる。
ブラームスの室内楽は傑作ぞろいで、弦楽四重奏以外は、どれも、凄く、聞き映えがする。
若かりし頃、仕事に疲れ果てて、煮詰まった日々を過ごしていたころ、帰宅後に、ブラームスの室内楽を聞くのが、唯一の慰めみたいな時があったのを思い出してしまう。
学生時代には、過剰にエモーショナルなブラームスをほとんど馬鹿にしていたのだが、一人前の人生の入口を潜ってみたら、ブラームスがやたらに、身体にしみ込んでくることになってしまい、ブラームスは怨歌(演歌)だ、としみじみ思ったものでした。
で、この日も、曲がいいので、演奏の瑕疵などきにならず、うっとりでした。まあ、ブラームスは怨歌なので、本当は、もっと、激しく、こぶしをきかせる必要があるんですが(特にチェロがお育ちよすぎでした)、こぶしは、聞いている私のほうでかってに効かせればよいでしょう、ということにしました。
妻のほうは、指揮者がいないとこんなにアンサンブルが乱れちゃうのかしらと、おかんむりでしたが、まあ、CDで聞いてるベルリンのゾリステンとかに較べたら可哀そうです。
ブラームスの室内楽、またいきたいよなあ。
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