2017-11-09

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス ブラームス ヴァイオリン協奏曲 シューベルト 交響曲「ザ・グレート」 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 @横浜みなとみらいホール

ヘルベルト・ブロムシュテットがライプツィヒ・ゲヴァントハウスと来るという。もう90歳だし、ブルックナーの交響曲第7番も振るらしい。これはやはり聴いておいた方がいいと、切符をゲットしたんだが、演奏日を間違えて、シューベルトの交響曲「ザ・グレート」のものを買ってしまった。

しょうがない、ブルックナーを別途手当てしなければならないが、シューベルトのグレートも大好きな曲だし、財布は痛むが、まあ、天の配剤ということにして、横浜みなとみらいホールへ。

前半は、
ブラームス ヴァイオリン協奏曲 
ヴァイオリンはレオニダス・カヴァコスという聴いたことのないひと

どんなもんだべという感じでしたが、
まあ、なんというか、バックがすごい、感涙物の響き。低声からがっしり鳴って、ああ、ドイツ音楽はこうでなくちゃ、という気にさせるもの。美しい弦。そして、さらに美しい素敵なオーボエ。
ヴァイオリンのレオニダス・カヴァコスさんも、細身の響きだが、あくまで、美しい歌い口。弱音なんか、もうすこしでポルタメントと思うくらいに気持ちがこもる。
前の2つの楽章にくらべて、ちょっと劣ると思っていた3楽章も、素晴らしいフィナーレになっていた。実演で聴いたブラームスのヴァイオリン協奏曲のなかでは、ベストじゃあないでしょうか。

アンコ―ルは、バッハ、無伴奏パルティータ2番3楽章サラバンド、剛毅というタイプじゃなく、内面的で優しい響きのバッハでした。

後半、シューベルトの「ザ・グレート」。ブロムシュテット、90歳とは思えない、気力充実の演奏。フィナーレなんかすごい迫力でした。
まあ、ブロムなので、魔物が憑依するという感じにはあまりならないけれど(1942年12月8日のライヴ、フルトヴェングラー、ベルリン・フィルの『グレート』にこだわるんじゃないよ)、楷書で描かれた、微塵も枯れたところのない、圧倒されるようなシューベルト。

交響曲「ザ・グレート」といえば、ベーム、ウィーン・フィルの1975年3月19日の来日公演、NHKホール、彼方からの呼び声のように響いてきたホルンの音が、まだ、耳の底に残っている気がします。こういう、美化された記憶をこえるのは、やはり、なかなか難しい、それはいたしかたないところでしょう。

とはいえ、大満足の一夜でした。



2017/11/9(木)
会場:横浜みなとみらいホール 大ホール
19:00 開演 ( 18:20 開場 )

ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット
ヴァイオリン:レオニダス・カヴァコス

ブラームス(ヴァイオリン協奏曲ニ長調)
シューベルト(交響曲第8番ハ長調「ザ・グレート」)

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