川久保＆小菅のブラームス、ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会に行く。
川久保賜紀さんって、よく知らないが、帰国したことのない帰国子女らしい。
まず、
ヴァイオリンソナタ第1番ト長調『雨の歌』作品78
線は細いが、なかなか美しい、女性的なひきぶり。この前聞いたアブラギモヴァとは正反対みたいな雰囲気です。
ひねくったところがないので気分良く聞いていられるんですが、ちょっと感情の幅が狭いかもしれません。
とくに、ブラームスの男っぽい鬱勃とした息吹が、蒸留水みたいにな感じで 熱がたりないような気がします。
十分に美しいんだけれど 川久保さん今日は少し調子が良くないのかなぁ。不安定のところもある感じ。バカテクとかいうタイプじゃなさそうです。
ヴァイオリン・ソナタ 第2番 Op.100 イ長調随分調子が出てきたみたいで す。
そうして、
ヴァイオリンソナタ第3番ニ短調作品108が本日のハイライトとなりました。
ある種の深い情念が感じられて、聞き映えがしました。素直な演奏だけに 曲が良くなる程演奏もよくなるのかしら。
小菅優さんのピアノは、いかにも寄り添い方が上手で、引く処は引き、出るところは出てくるバランスが良くって、気持ち良いデュオでした。
わたしゃ、小菅さんのピアナオが好きなのかもしれません。
評価の高い河村尚子さんにピンと来ないことがあるのに、小菅さんにはそれがあまりありせん。
こんど、小菅優さんのシューマンとか、そこらへんのソロがあったらいってみたいかも。
ブラームス ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会
川久保賜紀（ｖｌ）／小菅優（ｐ）
2019/3/11(月)18:20 開場 19:00 開演
紀尾井ホール (東京都)
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