バッティストーニのチャイコフスキー交響曲第6番を聴きに、東京オペラシティに。
チャイコフスキー・アレルギーの私だが、このまえ音友をみていたら、バッティストーニ、チャイコにいたく思い入れがあるらしい。
で、バッティストーニについては、東文のトロヴァトーレの体験後、青田買い決定の認定をした手前、チャイコフスキーとは困ったもんだと思ったものの、聴かん訳にもいかない気がしたのだ。
そのうえ、大好物のラフマニノフのピアコン第2番をあわせてやるとかで、こちらは、松田華音さんという若手の超有望株が弾くらしい。なんでも、6歳からロシアに留学して、日本人初のロシア政府特別奨学生としてモスクワ音楽院入りしたとか。小学生のころからずっとロシアにいるわけで、もう、日本人というより、まんまロシア人ということでしょう。筋金入りちゅうことみたいです。
ということで、新宿のル・モンドで、リブロースとヒレのダブル定食2450円で、CP抜群の腹ごしらえをしたあと、初台へ。
1曲目。初めのラフマニノフ、出だしのピアノの低音がバッチリ鳴り響いて、さすが、ロシアンスクールと思わせる。
バックを務めるバッティストーニ、自然な呼吸感の中で、たっぷりと歌う。キレば血が飛び散るような、心の鼓動が脈打つ音楽。サポートというより、ほとんど、主役。
対する松田さん、まだまだ、優等生的で、バックがあれでは、 なんとなく舌足らず。テンペラメントの違いが明らかで、ちょっと、勝負にならんかった。これからの成長に期待ということかな。
休憩後、恐怖のアレルゲン、チャイコの悲愴が始まる。バッティストーニ、まさに、激演。熱い息吹きが、音から吹き上げてくるよう。さすが、天才というしかない。青田刈りは当然。こんど、チャイコの5番もやるらしいので、いってみようかしら。
重度のチャイコ・アレルギー患者のわたしをして、こう思わしめるなんて、バッティストーニ、ただモンじゃありません。
こういう感じだと、ショスタコ 、とか、マーラーとか、どうなちゃうんでせうか。ああ、はやく、きいてみたい。饅頭、怖いの、思いがつのるのでした。大満足。(東フィル、もう少し、音が豊かで美しければ、さらに吉なんだけどね)
ps
チャイコの悲愴、あんまりの激烈さに、三楽章がおわったとき、拍手しちゃった人が何人か発生。こんな通俗名曲、終わりを間違えるとも思われません。あの、3楽章では、拍手したくなるのがよくわかります。そして4楽章が終わっても、会場がなが~く、静まりかえる、という、凄演でありました。
3月13日(月)
東京オペラシティコンサートホール
第108回東京オペラシティ定期シリーズ
東京フィルハーモニー交響楽団
指揮:アンドレア・バッティストーニ
ピアノ:松田華音*
ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番*
チャイコフスキー/交響曲第6番『悲愴』
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