この前、東京都美術館のティツィアーノとヴェネツィア派展にいく途中、 国立西洋美術館のまえに大きな美人のポスターがあって、シャセリオーなんて、知らんが、誰だべと思ったのであります。
後で、ネットを調べたら、ギュスターブ・モローの尊敬する先達だとか。
で、俄然、興味がわいたということなんだが、ま、ほんとは、ポスターの美人(1848年のフランス革命当時23歳、パリ社交界のもっとも美しい女性、マリ-=テレーズ=カバリョス嬢なんだって)に、くらっときて、つい、西洋美術館の中に、ふらふらと、というわけである。
有名画家じゃなさそうなので、がらがら、かと思ったら、 それなりにお客さんが入っていて、美人のポスターの威力はさすがのもんである。
シャセリオー、アングルのお弟子筋だとかで、きちんとしたもん、15歳の時模写して、師匠に激賞されたという16世紀スペイン女性の肖像の模写のなんていうすごいのがあった。
カバリョス嬢の肖像(例の美人のポスター)、泉のほとりで眠るニンフ(モデルは、恋人のパリでもっとも美しい女優アリス・オジーなんだって)、なんぞ、ほんまに美しい画である。
そのうえ、なんと、トクビィルの肖像も(お友達なんだとか。あの政治・社会学古典『アメリカの民主政治』の著者さまです。いま、まさに、アメリカの大統領は、トランプ氏なんだものね。)
ただ、わたしとしては、偏愛している後輩ギュスターブ・モローの、アポロンとダフネ、若者と死、牢獄のサロメ、なんていう妖しい絵がまたみられて、とっても、うれしかったのでありました。
上野はもう花見気分 |
シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才
会期:
2017年2月28日(火)~2017年5月28日(日)
開館時間:
午前9時30分~午後5時30分
毎週金曜日:午前9時30分~午後8時
休館日:
月曜日(ただし、3月20日、3月27日、5月1日は開館)、3月21日(火)
主催:
国立西洋美術館、TBS、読売新聞社
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