教育テレビ(今はEテレか)日曜美術館で、平塚美術館が取り上げられているのを偶然見かけ、荘司貴和子の抽象っぽい絵が素敵だなぁと思ったし、そうえいば、平塚市美術館っって、腕利きの館長さん(草薙奈津子さんというかたらしい)が就任して、息を吹き返したんだったと思いだしたのだ。
平塚市美術館、1991年開館だそうだが、そのころ行ったことがあって、建物の立派さと、展示内容の貧弱さのギャップに呆れてしまった記憶が残っている。
それが、蘇ったというのだから、いつか行きたいと思っていたのだ。
で、荘司福さん、荘司貴和子さんの作品、なかなか、おもしろいものでした。特に、荘司貴和子さんの抽象画、絵の奥からなんとなく具象が呼び掛けてくるような、不思議な趣とともに、ある種、透明な情感があふれているところが、印象的でした。
荘司福・荘司貴和子展-院展の巨星・創画の新星
2019年4月20日(土)~6月9日(日) 平塚市美術館
説明:観覧料金 一般800(640) 円/高大生500(400) 円
〒254-0073神奈川県平塚市西八幡1-3-3
電話番号 :0463-35-2111 ファクス番号 :0463-35-2741
開館時間 :9時30分〜17時00分(入場は16時30分まで)
休館日 :月曜日 (月曜日が祝日・振替休日の場合は、翌火曜日休館)
年末年始 (12月29日〜1月3日)
平塚市美術館では、企画展「荘司福・荘司貴和子展 院展の巨星・創画の新星」を、4月20日~6月9日に開催します。
荘司福(しょうじふく、1910-2002、松本市生)は、女子美術専門学校師範科日本画部(現女子美術大学)を卒業してすぐ結婚し仙台に移り住みますが、30歳で夫と死別した後、画家として生きることを決意します。
1946年院展に初入選し、郷倉千靱の画塾・草樹社の塾員となり研さんを積むと、次第に頭角を現し、1964年同人に推挙されます。1
967年以降、千葉、東京を経て1975年に横浜に居を構え、画業の後半生を展開していきます。
作品は、初期の構成的な群像表現から、朽ちてゆく物象のモチーフを経て、1960~70年代には中国やインド、カンボジア、エジプトやケニアなどに取材旅行し、仏教遺跡やオリエントの神々の造形に着想を得て壮大なイメージを展開。さらに自然物や自然景を対象とした根源的な世界観の表現へと移行しました。
荘司貴和子(しょうじきわこ、1939-1979、神戸市生)は、東京藝術大学日本画科を卒業後、高校で教えながら制作活動に取り組みました。
1964年から新制作協会日本画部に出品。1974年に新制作協会を離脱した日本画部会員により創画会が結成されると、1978年まで創画会に出品を重ねます。
その間、1973~78年に春季展賞を受賞し、その後の活躍が期待されましたが、1979年腸がんのために39歳という若さで惜しまれながら死去します。
旅先でみた自然や建物をモチーフにしたその抽象的な作品は、簡潔な構成の中に、どこか懐かしさを感じさせる情感と気品を漂わせ、見るものの心に迫ります。
1971年以降、義理の親子として一緒に取材旅行に出掛け、それぞれの違いを認めながら制作に励んだ2人は、互いの才能に尊敬の念をもって相対しました。
本展では、92歳で没するまで人間や自然と真摯に向き合った荘司福と、若くして没したがゆえに広く知られることがなかった荘司貴和子の作品、併せて約50点を紹介します。
荘司福は、2009年に神奈川県立近代美術館で大規模な回顧展を実施して以来10年ぶり、荘司貴和子は関東では初めての公開です。
荘司福・荘司貴和子展 院展の巨星・創画の新星
会期 平成31年4月20日(土)~6月9日(日) 44日間
開館時間 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日 月曜日(ただし、4月29日(月・祝)、5月6日(月・振休)は開館、翌火曜日休館)
主催 平塚市美術館 特別協力 神奈川県立近代美術館、東御市梅野記念絵画館
協賛 神奈川中央交通株式会社
会場 平塚市美術館
〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
電話 0463-35-2111 ファクス 0463-35-2741
JR東京駅から東海道線、または新宿駅から湘南新宿ライン(直通)で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より、神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または「コンフォール平塚前」下車。
有料駐車場67台(1時間無料・要認証)。
観覧料 一般800円、高大生500円、小中学生無料