去年、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンで小山実稚恵さんのショパン:ピアノ協奏曲 第1番をきいたけれど、会場が東京国際フォーラムだったので、もうすこしまともなところで聴きたいなぁと思ったのだ。
1曲目はルーマニアの知らない作曲家アレッサンドレスクの「秋の黄昏時の曲」。
なかなか美しい雰囲気の曲で メロディクになったディーリアスみたい。
ヨーン・ストルゴーズ さん 棒なしで優しげな指揮ぶりでした。
2曲目 小山さんのショパン ピアノ協奏曲 第1番。やはりベテランらしく細かな配慮の行き届いた、いかにもショパンらしい弾きぶり。十分に、きちんとした演奏なんですけれど、どこか、彫琢が効きすぎっていう気がしてしまいます。それに、今日は 絶好調ではなかったのかもしれません。
アンコールはショパン ワルツ No.19 遺作
後半、お楽しみのシベリウスの2番。 ストルゴーズさんの真価やいかんということですが 、やっぱり、先日聴いたフィンランディア同様、構が大きいなぁという印象。
郷土の偉大な作曲家シベリウスを指揮(今回は棒を持って登場)するんだという気迫が前面出ている感じ。
隈取りが深くて、エモーショナル。ただ、シベリウス特有の、北欧の深い霧っぽい情緒はあまりない。響きの深さよりも、メロディーが優先する感じ。(曲のせいもあるかな)シベリウスとしては、珍しいタイプじゃないだろうか。
でも、8月に2回聞いたヨーン・ストルゴーズさんの指揮としては、1番の出来だったんじゃないでしょうか。第2番は大好物なので、それなりに、楽しめました。
読響名曲シリーズ 第614回
2018/8/30(木)18:30 開場 19:00 開演
サントリーホール 大ホール (東京都)
指揮=ヨーン・ストルゴーズ
ピアノ=小山 実稚恵
アレッサンドレスク:秋の黄昏時
ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11
シベリウス:交響曲 第2番 ニ長調 作品43