セミステージ形式ということだが、演奏会よりずっとステージによった演出で、舞台の中央の木枠?の中に、古楽器の楽団が陣取っている前で、オペラが進行。
歌手たちは、ほとんどオペラ同様の演技で、時には、奏者にまで絡んだりして、非常に楽しめる舞台になっていた。
魔女がタバコ(魔法の草)?を吸ったり、ちょうど沢尻エリカ容疑者の騒動の真っ只中なので、ちとドッキリとか、魔法の効き具合を鏡と枠を駆使してうまく表現したりと、演出が、すごくセンスが良くて、随所にコミックな味付けもあたりと、才気溢れるもので、感心してしまった。
ヘンデルのオペラって、あまり良くは知らないが、現代の衣装でやってるものがいっぱいあるようで、これは今主流のやり方なんだろうか?
いずれにしろ、一夕の娯楽として十分なできだった。
歌手もフランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリのアルミレーナや湯川亜也子の魔女アルミーダはなかなかだし、クリント・ファン・デア・リンデの英雄リナルドも最後にアリアで頑張っておりました。カウンターテナーのエウスターツィオ中嶋俊晴さんも、それなりで十分。
正直、日本でこれだけ楽しいヘンデルのオペラが味わえるなんて、思ってもいませんでした。
元々、ヘンデルのオペラって劇場の娯楽そのものなので、これが本筋なんでしょう。ブラービ。
ただ、会場のオペレーションとしては、演奏の途中で平気で入場させたりで、ほぼ、学芸会なみの対応。お客さんも音楽がなってるのにおしゃべり、とか、まあ、ちょっとねぇという感じ。まさか、北区だからっていうことはないよね。
北とぴあ国際音楽祭2019
ヘンデル作曲 オペラ《リナルド》
2019.11.29(金)
開演:18:00~ (開場 17:30~)
北とぴあ さくらホール
1300せき
出演
指揮・ヴァイオリン:寺神戸 亮
演出:佐藤美晴
管弦楽:レ・ボレアード(オリジナル楽器使用)
歌手:
クリント・ファン・デア・リンデ(リナルド)
フランチェスカ・ロンバルディ・マッズーリ(アルミレーナ)
湯川亜也子(アルミーダ)
フルヴィオ・ベッティーニ(アルガンテ)
ヨナタン・ド・クースター(魔法使い)
布施奈緒子(ゴッフレード)
中嶋俊晴(エウスターツィオ)
澤江衣里(シレーネ1)
望月万里亜(シレーネ2)
曲目・演目
ヘンデル作曲 オペラ《リナルド》
[セミ・ステージ形式/1711年版・全3幕/イタリア語上演・日本語字幕付]