都響第948回定期演奏会、藤田真央くんが、また、シューマンのピアノ協奏曲を弾くというので、奥さんと、楽しみに出かける。
コンサートの始めにウクライナを思うということで、
シルヴェストロフ(ジース編曲):ウクライナへの祈り(2014/2022) [日本初演]
の演奏がある。映画音楽みたいに、やたら、美しい平和な曲。そういえば、アンナ・カレーニナ(トルストイ)にでてくる地方の地主リョーヴィンって、ウクライナの話なんじゃぁなどと思う。平和な麦畑。でも、地には平和をという願いは、はるかかなただ。
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
お待ちかね、真央くん登場。
シューマンって、青春の精霊が結晶化したのような作曲家だ。真央君は、その青春の精華というべき、昂揚と心の揺らぎとを余すところなく弾きだして、もう、うっとり。
特にフィナーレの天を行く疾走感が素晴らしかった。ここを、あんな風に、意味ある音楽として弾きだすのは、なかなか難しいものなのだ。
大野さんのバックは、グランドマナーで貫禄十分、構えが大きく、聞き応えありで、真央くんが、前回の演奏よりも、なんか激情を湛えた弾きぶりだったののは、大野さんとのコラボがあたからかもしれないな。
R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》op.40
Rシュトラウスの幸せいっぱいな人生を、その生を謳歌するような、幸福感を味わえる、聞いていて楽しい気分になれる曲。
大野さんが、見晴らしの良いスッキリとした演奏で過不足なく曲を楽しませてくれる。都響もこんなに上手かと思ったほど快調。東文もなかなかいい音がするホールじゃないと、今さらに感心してしまった。
都響第948回定期演奏会Aシリーズ A SERIES
2022年4月22日(金) 19:00開演(18:15開場)
東京文化会館
指揮/大野和士
ピアノ/藤田真央
ヴァイオリン/矢部達哉(都響 ソロ・コンサートマスター)
シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
R.シュトラウス:交響詩《英雄の生涯》op.40
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