サントリーホールの藤田真央 ピアノ・リサイタルにいく。ショパン:ポロネーズとリスト:ピアノ・ソナタという、聴き応えありそうな演奏会だ。
例のごとく、切符が入手難で、2FLのまえの方の席。こんなところ、始めてきました。
ポロネーズって、王宮の荘重な行進の踊りらしいが、ショパンの曲は、戦闘モードというか 気魄の漲る曲が多い印象。でも、その中に、戦士の休憩というか、心のひだに触れる、ポエティックな時間が挟まるような感じ。
この詩的な夢想の時間は、真央くんの独壇場。やはらかく夢見るような音が心を揺さぶる。ポロネーズらしい、力感のある音もちゃんとして、さすがでした。
休憩後
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S. 178
リストも真央君流。ヴィルトジティを全面展開してバリバリ弾くのとは正反対、しっかりと鳴らすところは十分に躍動感をもって鳴らしているけれど、ポエティックな響きのパッセージが主音調になっていて、リストとは思えない美しさ。
一方で、ピアノの鍵盤全体を駆使して弾き切ってゆく凄みもきちんと伝わってくる。
奥さん、リストって美しいとかじゃなくて、なんだか凄い曲なのねぇと感心しておりました。
席的には、真央くんの意外と厚みのありそうな背中を眺められましたが、音はやはりほんのすこし、抜けがよくなかったかなぁ。できれば、このシートは避けたいかな。
藤田真央 ピアノ・リサイタル
2023年10月21日(土) 14:00
開場13:20 / 終演予定 / 16:00
会場 サントリーホール
曲目
ショパン:ポロネーズ第1番 嬰ハ短調 Op. 26-1
ショパン:ポロネーズ第2番 変ホ短調 Op. 26-2
ショパン:ポロネーズ第3番 イ長調「軍隊」Op. 40-1
ショパン:ポロネーズ第4番 ハ短調 Op. 40-2
ショパン:ポロネーズ第5番 嬰へ短調 Op. 44
ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄」Op. 53
ショパン:ポロネーズ第7番 変イ長調「幻想ポロネーズ」Op. 61
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S. 178
アンコール
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第1番 ヘ短調 Op. 1 より第1楽章
チャイコフスキー:18の小品 Op. 72より 第17曲 変ホ長調 「遠い昔」
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