2014-03-22

PCオーディオ入門 その7 AKG K702 VS SENNHEISER HD650

AKG K702と、ヘッドフォンアンプのオルトフォンHd-Q7の組み合わせに、少し、物足りなさを感じていたところから、ヘッドフォンアンプの増強が頭をよぎることになる。

しかし、目星をつけたORB JADE casaが、五万円しない奴なので、3万円のオルトフォンと、そう大きなちがいが出るとは思われないという、理性の声が正しく響いてくるわけです。

じゃあといって、二十万円超のまともなヘッドフォンアンプにするというのは、安物買いの玄人としては、気が進みません。

そこで、アンプを変えるより、ヘッドフォンを変える方が、変化はより大きいという、当たり前の事実に思い至ります。オーディオの基本は、入口と出口ということで、ほぼ、決まりのはずです。

ということで、ヘッドフォンを変えてみるという最善手へ転向することに。で、クラシックにいいとなれば、SENNHEISER HD650という、定番のがあるじゃないですか。

おいおい、HD650は特別にヘッドフォンアンプを選ぶという悪評高い奴じゃない。オルトフォンHd-Q7の弱点をいっそう強調するだけでしょうが、という、ありがたい、理性の声がまた響いたのですが、そうではあっても、ヘッドフォンをかえる違いが、さらに、大きいのは、疑いないところであるという、禍々しい正論が心を占めていくのでした。

そのうち、つい、うっかり欲望にのってしまうと、HD650のヘッドフォンアンプいじめ伝説は末梢のことに思えてきました。HD650が、銀色の箱に入って、我が家にご到着です。

(もちろん、新宿のヨドバシで、HD650の試し聞きくらいは、したわけですよ。わかるわけないじゃない、そんなんぐらいで。購買意欲を刺激しただけです)

その結果ですが、K702とHD650、やはり、全然、違いました。音がひろがるK702、内に集中するHD650。それに、HD650はきわめて、音が美しい。問答無用の美音がすべてを覆ってしまう感じ。

カートリジでいうとK702はB&Oみたいな北欧系、HD650は線が細い(どこが、という突っ込みはなしでお願い。もちろん、あの野太いELACにくらべてですのよ)ところが違うけれど、安心の中域がうるわしいELACのカートリッジというと、昔の人にはわかりやすかと。(今の人は知るわけねぇな、比喩として駄目出しですね)

さて、HD650はエージングでオオバケという話なので、3日ばかり、ラフマニノフのピアノ・コンチェルトを流しっぱなしで、様子をみることに。すると、まあ、より一層、音が柔らかくなって、伸びたようですが、柔らかすぎかな?!!

K702とHD650、値段は多少違いますが、音質の違いというより、音調の違いといったほうがいい感じです。方向が、違いすぎて、好みの問題の方が大きそうでした。

そこで、ヘッドフォンアンプですが、わたしの駄耳では、オルトフォンHd-Q7で、問題なさそうです。HD650、能率は少し低そうですが、どんなアンプを使うと、この、強烈な個性に、変化をあたえられるのか、想像がつかない感じです。もし、アンプで、HD650のパースペクティブが大幅に拡がるというのなら、それはとっても有難い話なんでしょうね。

オルトフォンHd-Q7とゼンハイザーHD650の相性について、語った情報はあまりないので、そんなに、ひどくはなさそうよ、という、駄耳の体験報告でした。

でも、K702とHD650、二つもいらないよね。使い分け、などという世迷言には、幾多のつらい経験を経ているので、いくらなんでも、迷わされることはないのでした。で、どっちに、するべいか、迷うはな。

それにつけても、SENNHEISER HD650は美音であります。
(既存のSTAX SRM-300と SR-202のペアと、性格がかぶるんじゃないだろうか、心配。)

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