一曲目は、フォーレの「ペレアスとメリザンド」なんか珍しいのかな。フォーレはわたくしの偏愛の作曲家だが、管弦楽は本人あまりやる気がなさそうなんで、滅多に聞かない。
ソヒエフの指揮、フォーレっぽいというより、もう少ししっかりしたタッチの演奏。デュトアにしごかれてフランス物もできるようになったはずのN響だが、あんまりフランスっぽい響ではないみたい。指揮者の志向かしら。
二曲目は、ブリテンのシンプル・シンフォニー。プロコフィエフの1番なんかと違って大層真面目に書いてる感じの曲なので、面白く聞いていられる。なかなか、ようやってるなぁという感じで、気晴らしにはなるのでは。ソヒエフも克明に振っていて、立派なもんです。
後半、いよいよリムスキー・コルサコフ。出だしのシェエラザード登場で、MAROさんののVNが歌舞伎の大見得をきるように妖艶に登場、いやぁ、流石のもんです。感服いたしました。
ソヒエフの音も、先日の山田さんの透明で明るい色彩感のある響と全く違って、マッシブで低音がぐっとくるいかにもロシアの雰囲気 。
ソヒエフさん、古いロシア重戦車タイプじゃないけれど、やっぱり、ロシアの薫りがしっかりするんだなぁ。
曲も、リムスキーコルサコフの管弦楽法を華麗に鳴らすというより、あくまで物語に沿ってドラマッチックに物語る感じ。
N響もそれに合わせて、重心の低めな厚みあるタッチで、しっかり鳴る。山田さんと読響の方が音は綺麗だけれど、迫力は断然N響か。やっぱりいい腕してる感じでした。。
ソヒエフ、やっぱり実力者で、満腹感のある演奏ぶりでした。
NHK交響楽団2019横浜定期演奏会
トゥガン・ソヒエフ指揮
2019/1/19(土)13:20 開場 14:00 開演
横浜みなとみらいホール 大ホール (神奈川県)
フォーレ/組曲「ペレアスとメリザンド」作品80
ブリテン/シンプル・シンフォニー 作品4
リムスキー・コルサコフ/交響組曲「シェエラザード」作品35
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