2014-12-09

ヴェルディ ドン・カルロ@NNTT

ヴェルディのドン・カルロにいく。マチネだが、楽日なので、ひさしぶりに蝶タイで、きめてみる。

昼飯は、 大かまど飯 寅福 ルミネ新宿店 で、かきフライ定食1380円(わたし)、しょうが焼き定食(つれあい)1100円を。平日のランチ時間、女の人でいっぱい。少し高めのかきフライ定食は失敗。普通のにしとけばよかった。

【指揮】ピエトロ・リッツォ
【演出】マルコ・アルトゥーロ・マレッリ
【衣裳】ダグマー・ニーファイント=マレッリ
【照明】八木 麻紀

【フィリッポ二世】ラファウ・シヴェク
【ドン・カルロ】セルジオ・エスコバル
【ロドリーゴ】マルクス・ヴェルバ
【エリザベッタ】セレーナ・ファルノッキア
【エボリ公女】ソニア・ガナッシ
【宗教裁判長】妻屋 秀和
【修道士】大塚 博章
【テバルド】山下 牧子
【レルマ伯爵/王室の布告者】村上 敏明
【天よりの声】鵜木 絵里

【合 唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団

オペラグラスを忘れたので、レンタルするも、不出来なもので、よく見えんかった。わが家のツァイス社御製の優秀さを再認識。老人性健忘症を克服し、忘れないようにしなければ。

新国立の、ドン・カルロ、プログラムを読むと、今回で、3回目。マレッリの演出は再演ということみたいである。

舞台装置は、よくある、抽象的なもの。フィリッポ二世の建てた居城、まるで牢獄のようなと演出家がいうエル・エスコリアル宮殿からインスピレーションをえたという、巨大な壁が、場面ごとに動いて舞台空間を区切っていく。そして、宗教裁判時代を明示する、十字架(クロス)の造形がかならず顕れるようになっていた。衣装も、具象と抽象の中間ぐらい、ドラマの普遍性を示唆している。

抽象的演出自体は、みあきているが、このマレッリのドン・カルロは、オペラの純度を高める、非常に優れたものだと、感心させられた。演出家に大きなブラヴォである。

フィリッポ二世のラファウ・シヴェク、長身で声量があり、立派だった。ただ、三幕の独白は、音楽がよすぎるので、より多くを望みたくなってしまったけれど。

ドン・カルロのセルジオ・エスコバル、楽日なので、声に少し疲れが見えたけれど、すばらしい声。
イタリアオペラを満喫。

エリザベッタのセレーナ・ファルノッキア、エボリ公女のソニア・ガナッシ、平均的な出来というところ。

ただ、大事な大事なロドリーゴのマルクス・ヴェルバが少し非力。演技も、オペラというより演奏会みたいで、ちょっとなぁという感じでした。

宗教裁判長は妻屋秀和さん、立派だし、ほかには、いないとは思うんだが、宗教裁判長だからなぁ。聴いていて、血が凍るようじゃないといけないので、少し、冷気不足か。

指揮のピエトロ・リッツォも東京フィルハーモニー交響楽団も、なかなか、よい感じでございました。

何はともあれ、ヴェルディの最高傑作ドン・カルロなんで、十二分に楽しめました。奥さんも、すごいわねぇと感心しきり。よいプロダクションでした。また、この演出で見たいもんです。

あと、4幕版なので当然ですが、フォンテンブローの場面がないバージョンだったので、あったほうが、ドン・カルロとエリザベッタの悲恋がさらに引き立つような気がいたしました。

2014-12-08

とんかつ燕楽 (エンラク) @大田区池上

タベログ通信 その74

コンサートの終了が、夕食には中途半端に早いので、少し反対方向だが、池上の「とんかつ燕楽 (エンラク )」にいくことにした。

高田馬場、成蔵と同系統で、タベログ評価もなかなか高いのだ。

蒲田から東急池上線で、池上駅下車、線路をわたって、改札口へ。おおむかし、池上線御嶽山に住んでいたことがあって、そういえば、この路線は、こういう方式だったなぁと懐かしい。

で、駅前は道路が複雑に入り組んで、どこがどこだか、と迷ったが、無事、5時開店直後に、入店。すでに、4人先客がいる。

はやっているようです。その後も続々、お客があらわれる。さすが、人気店。

店は、やはり、蒲田近辺の地域色満開で、こじゃれた高田馬場、成蔵とは正反対。いたって、庶民風です。

肉とか、パン粉とか、ごはんとか、こだわりのつりがきがかかっている。
野菜サラダも自家製マヨネーズとか、ほかに、おしんこと、豚汁がつく。おいしいけれど、絶賛レベルではないかも。でも、ごはんは旨い。

わたし、ひれ定食(2180円)、奥さんロース定食(2180円)、に生ビール2つを注文。

肉は三元豚、あげかたは、成蔵より少し強めの火入れでした。ヒレは美味しいとんかつの平均
レベルかな。充分美味しいが、成蔵の霜降高原豚の衝撃はない。ソースより、塩がいいのかも。

そして、キャベツは、作りおきではなく、提供するたびに目の前で繊細に刻んで出すという、感服の拘り。ブラヴォ。接客もなかなか感じよくて、優良店であります。

つれあいのロースをちょっといただいたところ、ここ池上、燕楽 (エンラク)は、ロースがいいみたい。(奥方様、大絶賛。また、いきたい、だそうです)

まあ、ヒレがいいとことかは、ほとんどないものね。

2014-12-07

ジョナサン・ノット 東京交響楽団 マーラー:交響曲第8番「千人の交響曲」@ミューザ川崎シンフォニーホール

ジョナサン・ノット指揮、:東京交響楽団のマーラー:交響曲第8番を聴きに行く。ミューザ川崎シンフォニーホール 開館10周年記念コンサートということらしい。

祝祭的に盛り上がりそうですね。

指揮:ジョナサン・ノット
演奏:東京交響楽団

(ソプラノ)
贖罪の女 エリン・ウォール、
一人の懺悔する女 メラニー・ディーナー、
(アルト)
サマリアの女 イヴォンヌ・ネーフ、
エジプトのマリア ゲルヒルト・ロンベルガー
(テノール)
マリアの博士 ニコライ・シューコフ
(バリトン)
法悦の神父 デトレフ・ロス
(バス)
瞑想の神父 アラステア・ミルズ 体調不良のため リアン・リ に交替 なかなか、いい声でした
(ソプラノ)
栄光の聖母 アニカ・ゲルハルズ

東響コーラス、
東京少年少女合唱隊 例の白い法衣をまとって登場

マーラーの「千人の交響曲」、3月に聴いた、インバル、都響の超美演で、苦手意識が雲散霧消したので、ノット、東響も楽しみである。

会場も全席完売とかで、なかなか、人気があるようだ。

ジョナサン・ノット、スポーツマンみたいに活力にあふれた痩躯をあらわし、颯爽と登場。
1部、2部の間もそれほどあけず(ご老体のインバルは、椅子に座って、しばし、休憩していました)、きびきび振っていた。

この曲、いろいろあって、最後の方で、栄光の聖母(アニカ・ゲルハルズ なかなか感じよかったです)のソプラノ一声で、世界が変わる。ぞくっとくるよね。

ジョナサン・ノットと東京交響楽団、新時代風の演奏ということで、健闘でいいんではないでしょうか。インバル都響に較べるのは、酷だから、やめましょう。

例のバンダは4階席前方の左右から、栄光の聖母も4階のなかばぐらいからでした。
(インバルみたいに、後方からのほうが、気分が盛り上がるんじゃないでしょうか)。余計な話でございました。

チケット代けっちて、4階席中央だったので(ミューザ川崎の上層階って、どんな音と思ったりして、と言い訳)、音響的には、コーラスの威力をまともに受けた感じで、バランスとしては、不利だったかも。

でも、超大編成の全体がよく見渡せて、なかなか、面白い、見物でした。

鶏喰 (~TRICK~) ラーメン@横浜市南区吉野町

タベログ通信 その73

コンサート前の昼飯、マチネなので、時間に余裕がある。そこで少し、遠回りして、吉野町の鶏喰でラーメンをたべてみることに。

横浜でタベログNO.1、鶏系のスープということで、好みみたい、期待出来るかも。

12時ちょっとすぎ到着、10人ほどの列の後に並ぶ。
ラーメンで並ぶのは久しぶりだね、と連れあいと、話しながら待つこと40分ほど、入店。








わたし、味玉鶏醤油880円の大100円プラス、連れあい、塩ラーメン780円を頼む。

醤油、とりスープなので、インパクトはないが、普通においしい。鶏のチャーシュー、鶏のつくね、鶏のソーセージ?にきざみねぎのトッピング。麺は昔ながらの太さだが、少し、緑がかっていた。

つれあいの塩ラーメン、少しだけ味見。これも、じんわり美味しいスープで、トッピングは貝割れ、麺は、醤油よりほそくなっていて、塩に似あう感じ。

全体に、じっくりおいしい、らーめんでした。これで、近くにあって、並ばないですむのなら、また是非とも来たくなると思いますが、ラーメン・フリークではないので、それ以上の対応は難しいかな。

お店のかたの対応は、すこぶる感じがよいもので、待っている間、ホット麦茶をくばってくれました。(ラーメンで並んで、こんな好待遇、初めてですよ)さすが、超人気店。ごちでした。

2014-12-04

シルヴァン・カンブルラン 読売日本交響楽団 メシアン:トゥーランガリラ交響曲ほか@サントリーホール 

シルヴァン・カンブルラン指揮、読売日本交響楽団のコンサートに、新宿のねぎし 菊水ビル店で、牛タン定食、生ビール¥2150を食したのち、サントリーホールへむかう。
ねぎしの牛タン、昔はそれなりと思っていたが、こんなもんかぁ、っていうところ。まあ、いいか。

カンブルラン、読響は、だいぶん前、「大地の歌」を、きいたことがあって、なかなか、いいんでないのと思ったんだが、その後、聴く機会に恵まれず、今回、メシアンのトゥーランガリラを振るというので、これは、いってみたいなぁ、でも、コンサートの予定が詰まっていたので、迷ったのだが、やはり、ということでチケット入手、楽しみである。

ただ、折悪しく椿事勃発、昨晩の不良熟年のアヴァンチュール遭遇事件、そのあくる日に、トゥーランガリラを聴くなんて、平仄があいすぎじゃないの、とか思ってしまいました。

会場につくと、ピアノがロジェ・ムラロからアンジェラ・ヒューイット、オンド・マルトノがヴァレリー・アルトマン=クラヴリーからシンシア・ミラーに、仏英交代していましたが、アンジェラ・ヒューイットなら問題はなさそうであります。

最初に、委嘱作品の酒井健治:ブルーコンチェルトの世界初演が。

酒井健治さん、こんなに若手だと、ジジイはきいたこともありません、ということなんですが、なかなかな、ご活躍中のかたのようです。

で、酒井さん、若いころはメシアンに影響をうけたというが、色彩的(多色摺りじゃあないけれど)、すこぶる、繊細な曲で、とても、楽しめました。こけおどしがないのが、好印象です。

休憩後、おめあてのメシアンのトゥーランガリラ交響曲。
メシアンらしく、美味しい音がたくさん鳴って、わかりやすい、というか、現代音楽とはいっても、楽しめる曲である。まあ、ムダに長いというのも、メシアンらしいところか。(むかし、マーラーをムダにながいといっていた私メがいっても、なんだかねえぇ、説得力ないが)

戦後すぐの作品らしく、ジャズ的なイデオムが頻出するのが、のちの作品と違うところなのかも。

わたしとしては、メシアンならば、さらにムダに長い、後期の「峡谷から星たちへ…」なんかを、まったり聞くのも、好きではある。

で、カンブルランと読響、大熱演であります。 終演予定時間21時を10分ほどすぎて、ホ-ルの聴衆も盛り上がっておりました。

2014-12-03

イルマーレ イタリアン@小田原市早川 その2

埼玉の三男が帰省するも、一泊してすぐ戻るというので、年も終わるからと、次男も一緒に家族で、夕餉の集いをすることに。

帰る前日に、急の連絡があったため、準備ができず、いろいろ迷ったが当日予約できたイルマーレにする。
いつか、オットでの雑談中、三男が、イルマーレで食べたワカシのカツレツがうまくて、いい印象があるといったのが決めてとなる。

夜6時半予約だが、遅れて(連絡ずみ)50分ごろ到着。無事、ベンチシートの席に。
昼と違って、店内は照明を落としてあって、なかなかアダルトな雰囲気。

事前に、10500円のコースを予約してあったので、
フルーティなの*3とシャルドネ系*2という白のグラス、運転手の三男はジンジャエールでスタート。

アミューズ
カワハギのフリット レンズ豆と栗のソース

前菜
カルパッチョ
いなだ、そうだがつお、はなだい、あおりいか、アジ、むつ、さば、まだこ、いさき、ほたて
工夫をこらしたトッピングいろいろに野菜を添えて、
ほたて以外は地元産だそう、さばは軽く燻蒸してある感じで美味しく、それだけは印象に残る

ミズカマス(なんのカマスか尋ねたら、自信なさげな回答が)のミラノ風カツレツ(前回のランチにもワカシ(鰤)のミラノ風カツレツがでてきて、うまかった)
結果的には、本日もミラノ風カツレツがハイライトであったもよう、まあ、よろしいのではないでしょうか

ここで、赤のワインを頼む

リストを渡されたので、女性のサービスに、安めのBaroloと、Barbarescoの違いを教えてもらうと、おなじブドウ種だけれども、Baroloは熟成タイプ、Barbarescoは若いタイプだそう。あまり、参考にならないなぁと思ったが、それ以上、質問する気が失せたのでBarbaresco(¥12000)を頼む。

Dante Rivetti Bricco di Neive, Barbaresco Riserva DOCG, Italy?かな
まあ、のみやすい

パスタ
九条ネギと白子のソースのパスタ 
酸味があるので、何が入っているか聞くと、しばし考えて、柚子がはいっていると教えてくれた。
そうか、折角の白子だけからつくるというソースが、柚子まみれな感じ、いいせんいってるのに、おしいなぁ、

あかいか、さくらえびのタリオリーニ(めずらしい極細タイプ) トマトソース ふつうか?まあまあ

メイン
まだいのソテー タルディーボ(イタリア野菜、もしかして、地元産?)、揚げた?しいたけ(小田原久野産がうりらしい、確かにジューシィ)をそえて  いたって、ふつう

ドルチェ
クレームブリュレにアイスクリーム なかなかうまい濃厚なアイスクリーム おいしい

コーヒー

で終了。サービス料10%を加えて、しめて、70,210円なりでした。
感激的に、おいしいお皿には、めぐりあえず。コストパーフォマンス的には、極めて悪い様に思われます。
それに、黒服は女性ひとり、あとは、厨房のスタッフが、懸命に対応ということで、料金とれるような、サービスうけてないような。

また、厨房にオーナーシェフがいなかったような気がします。いれば、もう少し、いいのかもなどと思いました。邪推か?

前回のランチもいまいちな印象でしたが、今回のディナーで、評価はさらにさがってしまいました。

とくに、ポーションが、20代の喰い盛りの息子たちには極めて、物足りなかったよう。食意地の張ったジジイのわたしも、コース終了後、ああ、腹減ったと思いましたです。

せめて、弟弟子のオットみたいに、パスタについては、おおめ?ふつう?すこし?などときいてくれれば、少しは助かるんですが。

まあ、世界の有名温泉宿泊観光地「箱根」を背負ったロケーション、熟年不倫カップルにぴったりみたいな感じのお店なので、高年齢層に最適化されたようなポーション等をふくめ、脳足りんで単細胞なガストロノミー志向の我が家などとは、もともと、コンセプト違いなんでしょう。

選択の自由は尊重する必要があるので、文句を言うのは筋違いかもしれません。


P.S.
I氏、Y(嬢というには、年齢的に、チト苦しいかな。既婚だし)、おばんでございましたです。

ところで、あれは、お互い、気がつかなかった、でよいんですよネ。

わたくし、小市民なもので、文学的空間におけるロココ風自由恋愛には、抵抗ないんですが、現実の3次元におけるW不倫に遭遇とかは、なるべく避けたいわけなんです。

ただ、ああいう小さいお店で、3組しかお客がいない場合、気づかないということは、難度が高くって、大変なんでございますのよ。

できれば、熟年アヴァンチュールご活動中は、半径10m以内に、近づかないでいただければ、ありがたいんですが。

おねがい。

当方といたしましては、良い機会と前向きにとらえ、お口直しに、ロレンス・ダレルのアヴィニョン五重奏【全5巻】でも、読んで、文学的空間における、リハビリ訓練などにいそしんでみようかと思料いたしておるところであります。

あと、今後、我が家的には、イルマーレ入店の可能性は、限りなく低いので、安心して、ご利用いただければ幸いでございます。

敬具

2014-12-01

新橋鶴八 分店 鮨@港区新橋

タベログ通信 その72

新橋鶴八分店、初訪問。11月中にいくつもりだったが、ちょうど満席の日があったりで、息があわず、12月にはいってしまう。塩蒸し食べたいので、事前にお願いする。

予約した〇〇です、とごあいさつ。わざわざ、名乗らなくても、大丈夫、わかりますよ、3番にどうぞ、ということで、つけ台に。

開店すぐに、3人になったが、今日は、これで貸し切りですから、のんびりしていってくださいといわれる。

5席しかなかったので、昼でもふりではいるのはたいへんなの、ときくと、そうでもないそう。
夜は7席なんだけれども、昼は、おきまりで、いそぎのひとがおおいので、とても、まわりません。お客さんにいやな思いをさせたくないので、5席にへらしてます、とのことでした。

つきだし
しおから

つまみ
しおむし
しゃこ
ひらめ えんがわつき

にぎり 2つづつ
さより  これから、春までくえる、うれちい
ぶり   も はじまる 冬だぁ
こはだ
いか
しめさば
づけ  おお、鶴八だ、うんまい
みるがい
はまぐり つめ ひとつ
あなご つめ

かんぴょうまき  わさび おおめですか、というので、ふつうでお願いする

たまご つまみ

汁椀はなしでした

ビール きりん(生はないそう)、冷酒*2


しめて、20000円弱、こんなにいっぱいたべましたっけ、と、済まなそう。本店と値段をくらべるひとがいるらしい、きょうは、だいぶん喰ったから、こんなもんでしょう、と返す。

五十嵐さん、結局、鶴八には、何年いたのときくと、18年と5カ月だそうです。

11時半入店で、1時過ぎまでいろいろはなし、本店とは違う、まったりとした時間を過ごすことができました。