藤村実穂子さんのリート・アーベントにいく。
まさに、美声は正義。藤村さん、深い声のメゾではないけれど、ビブラートが清潔で、聴いていて、本当に美しくて、うっとりする。
モーツァルトの歌曲。それほどいいと思ったことはないんだが、過不足なく美しくビビットで素敵。
マーラーは聞き応えあり。最後のリンデンバウム(菩提樹って=死だったよね)の花びらが落ちてくるのを聴いていると、なんて美しい歌だろうと、胸熱になる。
メーテルランクの詩は象徴派のわからんちんなやつなので、情感が深いのはそうなんだが、まあ、不可解というところ。
細川さんの子守歌。子守歌がこんなに悲しくていいんかいという感じ。作曲家が会場で 拍手を受けておられました。
なにはともあれ、文化会館ショーホールでこんなに聴衆が湧いたのは珍しい。さすが、バイロイト音楽祭歌手、藤村さんというところででありました。
藤村実穂子 プラチナ・シリーズ第2回
2023年9月27日(水)19:00開演(18:30開場)
東京文化会館 小ホール
出演
メゾソプラノ:藤村実穂子
ピアノ:ヴォルフラム・リーガー
曲目
モーツァルト:
静けさは微笑み K152
喜びの鼓動 K579
すみれ K476
ルイーゼが不実な恋人の手紙を焼く時 K520
夕べの想い K523
マーラー:『さすらう若人の歌』
1. 「恋人の婚礼の時」
2. 「朝の野を行けば」
3. 「胸の中には燃える剣が」
4. 「恋人の二つの青い眼」
ツェムリンスキー:『メーテルリンクの詩による6つの歌』 Op.13
1. 「三人姉妹」
2. 「目隠しされた乙女たち」
3. 「乙女の歌」
4. 「彼女の恋人が去った時」
5. 「いつか彼が帰ってきたら」
6. 「城に歩み寄る女」
細川俊夫:2つの子守歌(日本民謡集より)
1. 五木の子守歌
2. 江戸の子守歌
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