ジャン=フィリップ・ラモーの最後のオペラとかいう「レ・ボレアード」を見物しに、北とぴあ国際音楽祭2023へ。
ラモーというと、クープランに比べて、なんだかあまり面白くないという印象をもっているんですが、フランスではオペラが重要ですもの、いい機会だからと、行ってみることに。(前に北とぴあできいたヘンデルのリナルドがなかなか面白かったということもあります)
なるほどみてみると、黄金期のフランス宮廷で華やかにやっていたんだなぁ、フランスなので、バレエが主役ばりに大活躍だし、(でも、この演出、バロックのバレエといっても、やっぱり現代の感覚が入っていて、見映えがするのかしらとか思たりしました)
歌の方も、まあまあ楽しい。主役のソプラノがもっといい声だと、さらに聴き映えがしたのかもしれません。
日本人の主役級の歌い手たちは、なかなかいい声で感心しました。
ただ、筋立てが。身分違いの恋物語で、最後は大大円というありがちなものですので、あの時代の宮廷で、こういう、白々しい夢物語がどれほど人気をおさめたのか、はなはだ疑問でありました。
そういえばこのオペラ、初演が没になって、実際の初上演は1964年のフランスラジオ放送ということなので、当時の人がどう思ったか、知るすべはないわけです。
でも、中野京子さんのヨーロッパの王朝物語なんかを読んででいると、そのあきれるほどの殺伐さ加減に驚き入るばかりなので、そういう現実を生きていた宮廷人たちが、おとぎ話にどう反応したのやら、はなはだ興味深いと思たのでした。
でも、バロックのオペラって、なかなか、面白い見ものではあります。また、機会があったら。見物に行きたいかな。
北とぴあ国際音楽祭2023
ジャン=フィリップ・ラモー:オペラ「レ・ボレアード」
◆セミ・ステージ形式/フランス語上演・日本語字幕付
2023年12月8日(金) 開場17:20 開演18:00
会場
北とぴあ さくらホール
指揮・ヴァイオリン:寺神戸 亮
演出:ロマナ・アニエル
振付・バロックダンス:ピエール=フランソワ・ドレ
バロックダンス:松本 更紗、ニコレタ・ジャンカーキ、ミハウ・ケンプカ
歌手:ソプラノ:カミーユ・プール(アルフィーズ)
テノール:大野 彰展(アバリス)
バリトン:与那城 敬(アダマス、アポロン)
テノール:谷口 洋介(カリシス)
バリトン:山本 悠尋(ボリレ)
ソプラノ:湯川 亜也子(セミル、ポリムニ)
バリトン:小池 優介(ボレアス)
ソプラノ:鈴木 真衣(ニンフ)
ソプラノ:鈴木 美紀子(アムール)
合唱・管弦楽:レ・ボレアード(ピリオド楽器使用)
内 容
楽団の名前の由来となったラモー最後のオペラが鮮やかによみがえる!
2001年、寺神戸亮オリジナル組曲版を演奏して以来、22年の時を経てついに日本で初めての全編本格上演!
昨年のリュリ《アルミード》で大絶賛されたバロックダンスのスペシャリストたちが再び北とぴあの舞台を彩ります!
音楽が好きな方もバレエが好きな方も必見の舞台!
0 件のコメント:
コメントを投稿