2016-11-27

大野和士指揮 東京都交響楽団 ベルク アルテンベルク歌曲集  ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲 マーラー 交響曲第4番 @東京芸術劇場コンサートホール

東京都交響楽団第818回 定期演奏会Cシリーズに行く。大野和士の指揮で、ベルクのアルテンベルク歌曲集、ラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲、そしてマーラーの交響曲第4番という、コンサート。

大野さんのマーラー交響曲第4番、ソプラノが天羽さんということで、良さそうかもと思ったのだ。

で、結論めいたことを先に云うと、コンサートに行って、なんて、素敵なプログラムだったんだろう、と思わされた、演奏会でありました。

1曲目、ベルクのアルテンベルク歌曲集、天羽明惠さんが鈍色のブルーのドレスであらわれ、演奏が始まる。ベルクの天才が如実に感じられる繊細な響きに満ちた曲。何しろ、美しい。

つぎが、ラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲。、ピエール=ロラン・エマールのきらきらした魅力いっぱいのピアノが、音楽の愉悦をたっぶり味あわせてくれた。

で、アンコールにブーレーズのノタシオン Ⅰ、Ⅲ、Ⅳ、Ⅴ、Ⅱという、とっても、美味しい曲をきかせてくれる。(無知なわたしは、なんだべ、メシアン?と思ったが)。ぶらぼ。

休憩のあと、3曲目が マーラーの交響曲第4番。大野さんの指揮は、楽想の性格付けやテンポの緩急が、明確に描き分けられてゆくという感じの、隈取りのはっきりしたもので、わかりやすいというか、楽々と流れに乗って行ける音楽。

で、3楽章のクライマックスに近づいたころ、天羽さんが、今度は、純白のドレスでしずしず、登場。つづけて、4楽章のソプラノがはじまるという、なるほどなぁという、展開だった。

正直言うと、天羽さんは、美しいけれど柔らかな感じの声なので、天国的なピュアな透明感とは少し違っている。そして、東京都交響楽団はインバルのマーラー全曲をやった楽団なので、大野さん指揮といえども、それ以上を望むのは、かなりむずいよう。

でも、演奏会全体のプログラム・ビルディングとしては、とても、良い感じ。満足感の高いコンサートでした。
 


東京都交響楽団第818回 定期演奏会Cシリーズ
日時:2016年11月27日(日)14:00開演(13:20開場)
場所:東京芸術劇場コンサートホール ホールご案内
出演者
指揮/大野和士
ピアノ/ピエール=ロラン・エマール
ソプラノ/天羽明惠

曲目
ベルク:アルテンベルク歌曲集 op.4
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲
マーラー:交響曲第4番 ト長調

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