ヒラリー・ハーン ヴァイオリン・リサイタルを聴きに水戸芸術館コンサートホール ATMにいく。
水戸芸術館は吉田秀和さん肝いりのホールなので、前から気になっていたんだが、水戸は何気に遠くて、行く機会のなかったところだ。
今回は、かなり気に入っているヒラリー・ハーンのヴァイオリン・リサイタ、本当は前日に東京でコンサートがあったんだが、その情報を知るずっと前に服部さんのオルガンのチケットをゲットしていたので、やむをえず翌日水戸まで出かけることになったのだ。
非常に楽しみだったヒラリー・ハーンだが、ベートーベンがあまり好きでないせいか、今ひとつというところだった。
1曲目、ソナタの 第9番、2楽章はハーンらしい気持ちの乗った美しい演奏だったが、1、3楽章はベートーベンっぽい粘着質の情念と激しさが足りない気がした。こういう感じだと、トルストイの〈クロイツェル〉なんか起きようがないよなぁ。別に、トルストイの解釈にそう必要はまったくないけれどね。
それと楽器の音が、これ例の「パガニーニの所有していたグァルネリ・デル・ジェス1743年製の「イル・カノーネ(大砲)」のコピーであるヴィヨーム (Vuillaume) なんだろうかと思ったほど、前に聴いた印象と違って聞こえる。
小さなホールで、近接音だからかなぁ。このホール、音がいいんだろうか、とか、思ってしまいました。
ソナタ 第10番はよほどハーン向きみたいで、余裕のあるムジツィーレンを楽しめました。バイオリンも鳴り始めていて、なかなか良い感じ。でも、期待が多き過ぎたので、ちょっと不完全燃焼ぎみかしら。
アンコール バッハ ハーンのバッハは素敵だ
ピアノはリストあたりのワグナーのトランスクリプション?
あとデュオ1曲
水戸芸術館によると
J.S.バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番BWV1004より「サラバンド」
ヴァーグナー=リストの「イゾルデの愛の死」
佐藤聰明「微風」
だそう。
終演後、予約のタクシーで水戸駅へ、水戸駅から特急ひたちに乗って東京駅、9番線から2番線にかけて行って中央線快速に乗り継ぎ、新宿でロマンスカーの最終にのろうと、乗り換えゲートにSUICAをかざす、あれれ、拒否される。(残不足で、オートチャージが働かなかったらしい)でも、発車まで1分もないので、そのままつっきり、ロマンスカーに乗り込む。
やれやれ、と思ったら、踏切事故発生で、海老名で降りる羽目になってしまった。窓口で、駅員にSUICAの説明、清算してもらって、丁度寝るところだった3男にTEL、海老名まで迎えに来てもらう(3男さん、本当にありがとね)。なんだか、とんだ、大冒険になってしまいました。
水戸芸術館コンサートホール ATM
CONCERT HALL ATM
〒310-0063 茨城県水戸市五軒町 1-6-8
TEL. 029-227-8111(代) FAX. 029-227-8110 (代)
ヒラリー・ハーン ヴァイオリン・リサイタル
ピアノ:アンドレアス・ヘフリガー
2023年6月6日(火) 18:30開場・19:00開演--40+30+20=90-20:30
【曲目】
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第9番 イ長調 作品47 〈クロイツェル〉
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第10番 ト長調 作品96
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