新国立のR・シュトラウスのサロメを見に行くので、珍しく、レーンホフ演出のバーデン・バーデン祝祭劇場 サロメ:アンゲラ・デノケ シュテファン・ゾルテス指揮のブルーレイで予習をする。なかなか聴きやすくいい曲と思ったが、そのとおり、たっぷり楽しめるオペラだった。
まあ、エログロ路線で高名なわけだだけれど、ワイルドの原作はしっかりしているし、終幕のサロメの独白を聴いてると、孤独な少女の狂恋、一途な愛と欲望の純粋さに打たれて、涙してしまう。
エファーディングの演出もエファーディングらしく至極原作に沿ったわかりやすいもので、ヨハナーンは白塗りで出てくるし、サロメの踊りも最後は下着姿になるし(まあ。エロさは控えめなので、7つのベールの踊りは長すぎて、5つのベールで十分じゃねという感じですが)、銀皿に生首は登場するしで、初めて見るには最適じゃないでしょうか。
【ヨハナーン】のトマス・トマソンなかなかよかったなぁ。【サロメ】のアレックス・ペンダさんはもう少し声が欲しいけど、終幕はしっかり聞かせてくれたし、【ヘロデ】のイアン・ストーレイも【ヘロディアス】のジェニファー・ラーモアも十分ということで、まあまあじゃないかしら。日本人歌手たちは全体に小粒な感じでしたが。
これで、8日間で5日現音のコンサート、1日飲み会、1日オペラというハードスケジュールが完走できたので、まずは、目出度い、ということで、良いんじゃないでしょうか。
新国立劇場オペラ「サロメ」
2023/6/1(木)18:00 開場 19:00 開演
新国立劇場 オペラパレス
【指揮】コンスタンティン・トリンクス
【演出】アウグスト・エファーディング
【美術・衣裳】ヨルク・ツィンマーマン
キャスト
【サロメ】アレックス・ペンダ
【ヘロデ】イアン・ストーレイ
【ヘロディアス】ジェニファー・ラーモア
【ヨハナーン】トマス・トマソン
【ナラボート】鈴木 准
【ヘロディアスの小姓】加納悦子
【5人のユダヤ人1】与儀 巧
【5人のユダヤ人2】青地英幸
【5人のユダヤ人3】加茂下 稔
【5人のユダヤ人4】糸賀修平
【5人のユダヤ人5】畠山 茂
【2人のナザレ人1】北川辰彦
【2人のナザレ人2】秋谷直之
【2人の兵士1】金子慧一
【2人の兵士2】大塚博章
【カッパドキア人】大久保光哉
【奴隷】花房英里子
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
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