2020-01-08

特別展「絵のみち・祈りのこころ-後藤純男の全貌-」 @千葉県立美術館

後藤純男さんの展覧会に行く。

なんでも平山郁夫と双璧の大画家なんだそう。ちっとも知らなんだ。
それに、平山郁夫さんあまり好きじゃないんだが。

でも、たまたまNHK日曜美術館の情報を見ていたら、この展覧会、なんだか良さそうなんである。

千葉県立美術館とはひどく僻地だが、まあ行けないこともない。横浜経由の横須賀線グリーン利用なら快適ということで、出かけることに。

千葉駅につくと、バスの便がさらにひどく、2時間に1本しかない。でも、うまい具合に乗り継ぎができて、無事 美術館に到着しました。昼飯食いはぐれたけど、まあいいか。

入場券買おうとすると、なんと、65歳以上は無料ですって。いまだに、高齢者優遇らしい。有り難いけど、いいんかいな。

で、堂々、入場、初期のやはらかな色合いの絵が、昭和29年「灯ともし頃」になると激変、厚塗りで彩度を押し殺したような、存在感のある絵になる。同じ色合いの中で、微妙で、克明な描写が圧倒的。ナカナカ、凄い絵であります。

大作が多く展示されていて、遠くから遠景を眺めるよう見た印象と、すこし寄って中景にしてみると、細部の隈取が鮮明に見え始め、さらに近づいて近景になると、細かな描写が浮き出すよう、とても面白い、体験ができました。

そして、昭和59年の大病以降には、なんだか、絵の中の光の量が10%増しになったような、伸びやかさが出てきて、また、違った世界を楽しむことができます。

予想以上に、見ごたえのある展覧会でありました。

ただ、わたくし、朴念仁なので、「祈りのこころ」っていうのはわからんかったかなぁ。










特別展「絵のみち・祈りのこころ-後藤純男の全貌-」

千葉県立美術館

概要
後藤純男は昭和5(1930)年、千葉県東葛飾郡木間ヶ瀬村(現在の野田市)の真言宗の仏門に生まれます。
僧侶となる修業を受けながら絵を描き、22歳のときに院展初入選を機に「仏道を捨て、絵の道を選んだ」画家です。
院展では日本美術院賞(大観賞)、内閣総理大臣賞等を受賞するほか、
日本芸術院賞・恩賜賞を受賞するなど数々の栄誉ある賞を受賞し、
平成28(2016)年に逝去してなお、日本画壇に比類ない存在感を放っています。
 郷里の慣れ親しんだ田園風景に始まり、各地を取材しながら風景を描き、
厳しい自然の姿を見せる北海道の滝の連作、
深い情趣を湛える季節の移ろいを捉えた法隆寺などの大和古寺のシリーズ、
中国の雄大な山河や穏やかな農村風景など、さまざまにテーマを拡げます。
画家の鋭い感性は、自然の畏怖すべき大きさ、重ねられてきた歴史の壮大さ、
またその中の人々の営みを捉え、作品には、宗教的荘厳さが漂います。
そのスケール、重厚さに見る者は圧倒され、画家の深い祈りを感じます。
 本展は、北海道空知郡上富良野町にある後藤純男美術館の全面協力のもとで、
*初期から晩年までの作品60点余と、スケッチや写真など関係資料で構成します。
奈良・長谷寺に奉納された襖絵を期間限定で特別展示するとともに、
東京・高幡不動尊金剛寺の襖絵も展示し、画家の画業を過去最大規模で紹介します。

主な展示作品

《江南水路の朝》1986年、後藤純男美術館蔵
《淡墨桜》1987年、刈谷市美術館蔵
《春映法隆寺》1980年、愛知県美術館蔵
《雷鳴》1982年、後藤純男美術館蔵
《鹿苑寺庭園》1990年、後藤純男美術館蔵
《山門雨後》1974年、千葉県立美術館蔵

開催日時等
会期
 令和元(2019)年11月2日(土)〜令和2(2020)年1月19日(日)
 9:00〜16:30
休館日
 月曜日(月曜日が祝休日の場合は翌日)
 年末年始(12月28日〜1月4日)
会場
 第1・2・3・8展示室
入場料

 一般1000円(800円) 高校・大学生500円(400円)
 65歳以上、中学生以下、障害者手帳をお持ちの方及び介護者1名は無料
 *20名以上は団体料金(それぞれ2割引き)
 * 11月3日はどなた様も無料



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