2024-03-27

東京・春・音楽祭2024  東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.15  《トリスタンとイゾルデ》指揮:マレク・ヤノフスキ NHK交響楽団 (演奏会形式/字幕付)@東京文化会館 

新国立劇場のトリスタンを観て大興奮、東京・春・音楽祭2024のヤノフスキの演奏会形式トリスタンとイゾルデにも行って見てみたくなったので、新国立と同じ3月だったので、スルーするつもりだった切符を急遽買い込み、東京文化会館へ。 

昨夜はちょっと睡眠の質がよくなかったので、5時間オーバーのオペラ見物、体がもつか、ちょっと、心配。

演奏形式ということで、舞台奥に合唱用の大きな階段席が。新国立と合唱の規模が大違いだでびっくりだったが、1幕の最初だけだったので、ヤノフスキのこだわりなのかな。

あと 演奏会形式で、歌手には芝居的動作はほぼない演出?だったのに、歌手の立ち位置が舞台中央、左右の大袖におおきくわかれていた。 

私の席はR列だったので舞台右袖がほとんど見えず、多少、欲求不満に。新国立なら、オペラ専用だから、もうすこし何とかなるのになぁ。

マレク・ヤノフスキ&NHK交響楽団の演奏は、新国立の大野&都響に比べて、のっけからオーケストラの響きが明るい感じがした。ステージにオーケストラとコックピットに入っているのとで、こんなに違うのかとちょっと、びっくり。

新国立のピットからの音響に慣れているせいか、先日の大野&都響の方が、ワグナーっぽい感じ。

読響かなんかがやっているのかと思ったら、なんと、N響さまだった。2度ビックリ。でも、ヤノフスキのワーグナーっぽいうねりの効いた棒のおかげで、なかなか、聴かせる演奏だった。

テンポなんか、大野さんに比べほんとは、少し早めなぐらいだったようなのだが、1幕、2幕、3幕と盛り上げていく、漸増的な音楽のうねりはさすがなもんである。

歌手もそれなり。イゾルデのビルギッテ・クリステンセンさんはかなりリリックよりかも。 マルケ王:フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒも大変に立派な歌唱だった。(新国立もマルケ王はよかったなぁ)

ただ、この作品的にはマルケがいくら立派でいい子ちゃんでも意味ないんじゃねとか、3幕観ててつくづく思ってしまう。

基本的に いい人なんかいらね っていう曲だよね。もっと、人間の根源的な欲求を真正面から扱っているんだもん。

あと、東京春祭の日本人の出演者、みんないいい声で感心。

でも、やっぱり、ほんと曲が凄すぎ。どっぷりオペラにひたりこむことができました。 

ヤノフスキのトリスタンとても楽しめましたが、大野さんの新国立もひけはとってなかったな。特に、舞台の水準が高く、具象と抽象が良い具合に効果を発揮していて、楽しかったなぁなどと、見直しました。

結局、どっちも行って良かったということで、めでたしめでたし。でも、当分、ワーグナーはいいかな。疲労困憊、そのうえ、興奮も高止まり、で、とっても大変なんです。



 


東京・春・音楽祭2024 

東京春祭ワーグナー・シリーズ vol.15 

《トリスタンとイゾルデ》(演奏会形式/字幕付)


出演

指揮:マレク・ヤノフスキ

トリスタン(テノール):スチュアート・スケルトン

マルケ王(バス):フランツ=ヨゼフ・ゼーリヒ

イゾルデ(ソプラノ):ビルギッテ・クリステンセン

クルヴェナール(バリトン):マルクス・アイヒェ

メロート(バリトン):甲斐栄次郎

ブランゲーネ(メゾ・ソプラノ):ルクサンドラ・ドノーセ

牧童(テノール):大槻孝志

舵取り(バリトン):高橋洋介

若い水夫の声(テノール):金山京介


管弦楽:NHK交響楽団(ゲストコンサートマスター:ベンジャミン・ボウマン)

合唱:東京オペラシンガーズ

合唱指揮:エベルハルト・フリードリヒ、西口彰浩

音楽コーチ:トーマス・ラウスマン


公演日時・座席

2024/3/27(水)

15:00 開演 ( 14:00 開場 )-休30*2-19:40

会場:東京文化会館 大ホール (東京都)


■2024年3月27日 [水] 、3月30日 [土]タイムスケジュール

第1幕 15:00~16:20 [約80分]

―休憩 30分―

第2幕 16:50~17:55 [約65分]

―休憩 30分―

第3幕 18:25~19:40 [約75分]

終演予定 19:50頃





0 件のコメント:

コメントを投稿