2017-12-12

指揮=コルネリウス・マイスター メゾ・ソプラノ=藤村 実穂子 マーラー:交響曲 第3番 読売日本交響楽団 @サントリーホール

今年最後のコンサートは読響、マーラーの交響曲 大好きな第3番である。なかなか気分がいい年の暮れということになるのかも。

コルネリウス・マイスターという指揮者はよう知らないが、ドイツの若手中堅らしい。

奥さん、プログラムを見て、今日は、藤村さんが歌うと教えてくれる。そいつはいいなぁ。
そのうえ、ほんまもんの少年の合唱団がでるという。先週、「ばら」で歌っていた子たちじゃないかしら、とか。へぇ、本当に、少年の合唱が歌うの、と、びっくり。こいつは、かなり、気合の入った公演なのかねぇ。

さて、どんな感じになるんだべと思っていたら、痩身の若々しい指揮者が登場する。

すると、出だしから なんだか随分ゆっくり感のあるテンポで、細部まで刻み込むように、噛んで含めるみたいな指揮ぶり。流れのよさより、一つ一つの楽想を丁寧に丁寧に描きこむといった趣。まるで、アナリーゼでも聞いているよう(褒めてます)。

若いのに、こんな、テンポ感でじっくりとやるんだと、思いがけない演奏ぶりで、かなり、驚く。

基本、いそがないテンポの中で、ソットボーチェなところは、思いっきりソットボーチェに、軽快な部分は、軽快にと、曲想の性格に従って、小気味よく変化する。

こんな具合で、100分の長大な3番の全てを、たっぷり、たっぷり、味あわせてもらった気になりました。

藤村実穂子さんのアルトも流石の出来(美しい声)、日本で(海外でも)これ以上はそう望めないんじゃないでしょうか。

合唱も、やっぱり、少年の声と女声の対比がはっきりしていて、なるほど、こういう感じなんだと思ったし。

あと、第3楽章「遠い場所から」からのポストホルンは、サントリーホール正面席の扉の裏から流れてきて、かなた感を強調、いろいろ、こだわりを感じました。

読響も、普段聴くよりかなり好調で、指揮者のコルネリウス・マイスターさん、なかなか、統率力のあるひとみたいです。

正直、予想を大幅に上回る出来映え、今年最後の、コンサート、大大円のマーラー、交響曲第3番、終楽章をうっとりききながら、大満足。おいしい演奏会でありました。




読売日本交響楽団  第573回定期演奏会2017年12月12日(火) 19:00開演 
会場:サントリーホール

マーラー:交響曲 第3番 ニ短調

指揮=コルネリウス・マイスター
メゾ・ソプラノ=藤村 実穂子
女声合唱=新国立劇場合唱団(合唱指揮=三澤 洋史)
児童合唱=TOKYO FM少年合唱団、フレーベル少年合唱団




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