2016-10-06

マーラー 交響曲第3番 パーヴォ・ヤルヴィ指揮  メゾソプラノ:ミシェル・デ・ヤング NHK交響楽団@サントリーホール

ヤルヴィのマーラー、交響曲第3番にいく。3番は大好物なので、公演があると、どうしても、行ってみたくなる。でも、おいらとヤルヴィのマーラー、相性悪しと結論を出したばかりなので、どうなることやら、という感じであります。

で、今日はサントリーホールの1階10列目、右側ブロックの中央寄りという、そこそこの席。大編成なので、音がまとまって聞こえるというより、個々に、明瞭に分離して聞こえるという感じのところでした。

それが、良かったんだろうか。今日のヤルヴィのマーラー、初めて、すっかり、感心してしまった。

曲の細部までくっきり隈取りをほどこされ、音の緩急、強弱が明晰に描き分けられていて、曲の構成要素とその性格が手に取るように見て取れる。面白いことこのうえありません。

響きの千変万化するありさまが、目の前で流れくだっていくのを聴いていると、曲の物語性とか、内的激白の生起というのとはちょっと違がって、息をのむような感覚の覚醒をもたらしてくれたのでした。(前夜の睡眠不足で、100分の長丁場は耐えられそうにないと思っていたんですが、とんでもない、大興奮であります)

意味性に過剰にとらわれていない、新しい、時代のマーラー。でも、最終楽章は、すこぶる美しい。なかなかのもんでありました。

メゾソプラノのミシェル・デ・ヤングさんも、立派な声で、聴き映えがすることすること。N響も気合十分で、やっぱり、うまいなあと、堪能させていただきました。

いっぱい、マイクがぶら下がり、テレビカメラが活躍していましたので、そのうち、NHKで放送があるんでしょう。楽しみです。

奥さんも、凄かったわねぇと感心しきり。あと、NHK東京児童合唱団の女の子が1人体調不良で、座り込んでしまって、可哀想だったんですが、親御さん、せっかく、子供がテレビにでるのを楽しみにしていただろうに、お気の毒と、へんな同情をしておりました。

何はともあれ、ブラヴィな一夜で、心ゆくまで拍手をおくり、ホールをあとにしたのであります。






【N響90周年&サントリーホール30周年特別公演|マーラー《交響曲第3番》】  
パーヴォ・ヤルヴィ指揮 
メゾソプラノ:ミシェル・デ・ヤング
東京音楽大学合唱団
NHK東京児童合唱団
NHK交響楽団
サントリーホール 大ホール
2016/10/06(木)  18:20開場 19:00開演

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