◆「山田和樹 マーラー・ツィクルス」スペシャルイベント =特別対談=
【出 演】山田和樹 ゲスト:武満真樹
【日 程】2015年1月23日(金) 18:30開場/19:00開始
【場 所】オーチャードホール
山田和樹さんと武満真樹さんの、マーラー・ツィクルスwith武満を記念しての、スペシャルイベントに出かけてきた。
山田和樹さんのマーラー・ツィクルスは、迷った結果、賭けに出てみようということで、いくことにしたのだ。
このマーラー・ツィクルス、with武満という、いまいち、関連性が摑みにくい企画なんだが、武満さんの音楽を集中的に聞くのもいいような気がするし、なにしろ、若手ホープの、マーラーをジジイが聞くというのも一興だ。
もしも、大ハズレでも、老い先短い身の上なので、冥土の土産に面白いのでは、と思ったのだ。
そこで、ついで、ということで、演奏会前日の「山田和樹 マーラー・ツィクルス」スペシャルイベント =特別対談=にもでかけてみた。
こういうイベントにきたのははじめてなんだけれど、意外に参加者の年齢が高いのには驚かされる。ま、年寄りは暇だし、武満も、いまや古典だということなんでしょう。
和樹さん、しきりに、じぶんは、岩城とか、小沢とかと違っって、武満に直に接したことのない世代なので、そんな自分には、さらに、後から来る人たちに、同時代の人たちの情報を伝えていく役割があるみたいなことをいっていた。
一方、特別対談のお相手だった武満の娘「真樹」さんは、武満を知らない人の演奏を聴いきくと、もしかしたら、これが、武満の望んでいた音なのかもと、思うことがある。
若い人たちが、自分の言葉で、武満を演奏する、そのことで、肉体は滅んでも、武満は新しく蘇る。作曲家というのは、そうして、永遠に生きていく、そういう、素晴らしいものなんだと思う。
和樹さんも、どうか、自由に、自分お言葉で、武満を演奏してください、みたいなことを言っていた。
音楽は演奏することで、リ・インカネーションする、という話で、極めて印象深かいものだった。
それと、マーラーwith武満については、偶然かもしれないが、いままでも、マーラーと武満を一緒に演奏する機会が、かなりあった、という武満真樹さんのお話とともに、山田和樹さんは、自然が音楽の中にあるところが、共通点のように思うといっていた。
なるほど、でも、武満の自然は星や風や水を奏でる感じだけれど、マーラーの自然は鳥や兎や農村や、生き物の棲んでいる自然みたいな気がする。似てるのかしら。やはり、腑には落ちんなぁ。
あと、娘が語る、武満徹のひととなりは、寺内貫太郎一家のテレビドラマみたいだった。そうである。中学生頃まで、娘の私と、大ファンだった阪神タイガースの応援の仕方で、取っ組み合いの喧嘩をしたりしていた。とか、
沸点の低い人だったそうで、沸点がないような人物である友達の谷川俊太郎が、一度でいいから武満みたいに爆発してみたいもんだと、羨ましがっていた、とか、おもろいエピソード満載で、楽しい時間だった。
こういうイベントも悪くないものです。
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