2017-09-10

アンドレア・バッティストーニ指揮 ヴェルディ:『オテロ』(演奏会形式) 東京フィルハーモニー交響楽団 @オーチャードホール

バッティストーニの演奏会形式『オテロ』にでかける。
前日、所沢オットで、牛飲馬食したばかりなので、ちょっとお疲れ気味だが、バッティストーニのヴェルディは聞き逃せない。

実は、演奏会形式とか、ほとんど、なじみがない。オーケストラの前に歌い手が勢ぞろいして、ただ歌うのかと思ったら、かなり、演劇的しぐさが入って、舞台も大きく使って、もうほとんど、舞台装置がないだけみたいな感じのものだった。

これなら、ウィーラント・ワーグナーの突っ立っているだけの舞台より、よっぽど、オペラティクじゃんなどと思いましたです(良し悪しとは関係ないが)。

演奏は、バッティストーニなんで、大満足。

主役の3人も、それなりだったと思うが、オテロのフランチェスコ・アニーレさん、イタリア声で、なかなかだけれど、オテロはもっとヘルデン的な(ワグナーじゃないけど)ブラブーラがあったほうが、最後の惨めさが際立っていいのかもしれない。

確か、デュトアがペレアスについて、かえって、演奏会形式の方がより、音楽にあっているみたいなことをいっていたと思うが、オーケストラ・ボックスで鳴っているより、ずうっと、オーケストラがよくきこえてきて、面白いことこの上ない感じである。

これからは、もっと積極的に、演奏会形式のオペラにでかけてもいいかも。

で、この演出、新しい挑戦らしく、メディアアーティスト真鍋大度さんのライゾマティクスリサーチの映像演出を取り入れたとかで、舞台の壁に極めて騒々しい映像が映し出されて、眩暈がしそう、なるべく目に入れないようにするのに苦労しました。

同じ気持ちの人がいたらしく、カーテンコールでブーが。(もちろん、バッティストーニには盛大なブラボー)

まあ、わたくし的には、一番最後に、イアーゴがでてきて、自殺したオテロを上から見下ろすという幕切れだったので、(おそらく、歌詞のとおり額を足蹴にしているんだろう)、一挙に、評価が高まりましたが、確かに、映像はいらんかったと思うぞ。



ヴェルディ:オペラ『オテロ』(演奏会形式)
全4幕(原語上演・字幕付き)
出演
指 揮:アンドレア・バッティストーニ(東京フィル首席指揮者)
オテロ(テノール):フランチェスコ・アニーレ
デズデーモナ(ソプラノ):エレーナ・モシュク
イアーゴ(バリトン):アイヴァン・インヴェラルディ
合 唱:新国立劇場合唱団
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

2017/9/10(日)15:00開演
会場 オーチャードホール

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